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【覚え書】毎日新聞 内田樹インタビュー(2007/09/01朝刊)

ひと:内田樹さん=「私家版・ユダヤ文化論」で第6回小林秀雄賞
◇ミステリアスな問いに自分なりに答えた--内田樹(うちだ・たつる)さん

 「批判は慣れているが、評価されたことは記憶にない。驚いています」。移動中のタクシーで受賞を知り、急きょ東京都内の会見場へ。血色のいい顔をほころばせた。

 受賞作は、日本人のユダヤ人観から説き起こし、自身が研究している哲学者レビナスをはじめとするユダヤ的思考の根源を探った。フロイトらユダヤ系の思想家の言葉の生成を自在に論じた「切れ味、明晰(めいせき)さ」(選考委員の養老孟司さん)が高く評価された。

 「題に私家版とつけたのは、誰が書いたものかを問われない、一般的な視点から書かれたユダヤ人論はありえないから。その中で、反ユダヤ主義と無縁だった日本人は、議論の枠組みそのものの問い直しを比較的自由にやれるのです」

 フランス現代思想の研究から出発し、映画論、武道論から教育論、憲法問題まで幅を広げる気鋭の論客だ。若者の学力低下、ニートの問題を扱った「下流志向」はベストセラーになった。ブログも活用し、「リアルタイムで書くのは僕にとって生産的作業」と話す。

 合気道や居合道などに励む武道家。「身体」はキーワードのひとつである。大学の講義ノートをもとにした受賞作では、教壇に立つ緊張感がプラスに働いた。

 「目の前の学生を眠らせてはいけない。ユダヤ文化論という学生に縁もゆかりもないテーマが、実は縁もゆかりもあるんだと。その僕の実感を言語化する苦闘そのものがこの本です」<文・米本浩二/写真・内藤絵美>

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 ■人物略歴

 東京都生まれ。東京都立大大学院博士課程中退。神戸女学院大教授。「『おじさん』的思考」など著書多数。神戸市在住。56歳。

毎日新聞 2007年9月1日 東京朝刊 2面

私家版・ユダヤ文化論 (文春新書) Book 私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)

著者:内田 樹
販売元:文藝春秋
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