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『形相』を詠む

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忙しくまともな文章を書き残すことが出来ない今日この頃です。
今静かに読んでいるのが南原繁の歌集『形相』(岩波文庫)です。

南原繁といえば、内村鑑三門下の無教会主義キリスト教の熱心な信徒で、一高校長の新渡戸稲造からもつよい影響を受けた良識人です。戦後、東大総長に就任し、サンフランシスコ講和条約をめぐり、単独講和を主張した当時の内閣総理大臣・吉田茂に対し全面講和論を掲げ、論争となったことでも知られる人物です。このとき、南原は吉田茂から「曲学阿世の徒」と名指しで批判されたことでも有名です。
同郷人のよしみもあり、宇治家さんは、南原の文章をよく読みます。内村門下・新渡戸の弟子として連なる人物には、荒野に一人立つ良心と智を兼ね備えた巨人が多いですね。南原しかり、矢内原しかり、三谷しかり。

無教会主義そのものが、いわば教会のメインストリームから外れた独自のあり方であり、生き方そのものも峻厳である。己に対して峻厳であるゆえに、他者に対する本物の優しさが滲み出てくるのかと思ったりもします。

南原の詩集『形相』より、昭和16年12月8日の一首。

人間の常識を超え学識を超えておこれり日本世界と戦ふ

Nanbara

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