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【覚え書】「晩秋の日本酒」

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新聞を読んでいたら、日本酒に関する記事が載っていたので紹介します。

◇大島透「晩秋の日本酒」、『毎日新聞』(2007年11月11日(日)付)。
 若山牧水のこの歌を思い出すと、日本酒が無性に飲みたくなってくる。
 白玉(しらたま)の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒は静かに 飲むべかりけり
 秋が深まると、なぜ酒が恋しくなるのだろう。肌寒くなるので温まりたいという単純な理由がある。しかし、ここは想像を広げてこう考えたい。農耕民族の古代の記憶が秋の酒を求めるのだと。
 大陸と孤絶し、四方を海に囲まれた日本は、独特の酒を育ててきた。日本酒の味わいは、この列島内で純粋培養された。世界に類似の酒はない。稲作が生んだ日本酒は、村人たちが豊作を神に感謝するため、神とともに集団で飲むものだった。だから実りの秋と新酒は切り離せないのである。
 ところが農業と同様、日本酒も国際化の波に翻弄(ほんろう)されている。日本酒造組合中央会によると、清酒の輸出が増える一方、国内の消費量は減り続け、10年前の6割足らずになってしまった。海外で広がる日本食ブームとは逆に、国内では洋食や中華など「食卓の国際化」が進み、清酒と合わなくなってきたのだ。
 造り酒屋の数は10年前の2185から1798に減った。387もの個性的な味覚を持った小さな文化の灯が消えたことになる。そこで言いたい。この列島の歴史を背負った、世界に類のない文化を、列島の住民が守れなくてどうする。
 --と、まあ、いろいろな理由を見つけては、そのつど酒を飲みたがるのが、昔からの酒好きの習性のようです。そんなわけで今夜も、季節柄おいしくなる鍋物でも用意して、ささやかながらわが国の農業と文化の保護に貢献したい。(報道部)

文化に対する気負いはないが、造り酒屋の減少にはおどろいた。たしかに「個性的な味覚を持った小さな文化の灯が消えた」のでしょう。

そうならないように、わたしも“貢献”していきます。

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