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ふみことばなめき人こそ

Seisyou1

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 ふみことばなめき人こそ、いとどにくけれ。世をなのめに書きなしたる、詞のにくきこそ。さるまじき人のもとに、あまりかしこまりたるも、實にわろき事ぞ。されど我えたらんは理、人のもとなるさへにくくこそあれ。大かたさし向ひても、なめきは、などかく言ふらんとかたはらいたし。ましてよき人などをさ申す者は、さるはをこにていとにくし。男しうなどわろくいふ、いとわろし。わが使ふものなど、おはする、のたまふなどいひたる、いとにくし。ここもとに侍るといふ文字をあらせばやと聞くことこそ多かめれ(第227段)。
    --清少納言(池田亀鑑校訂)『枕草子』(岩波文庫、1962年)。

今日は久しぶりに、手紙を書きました。メールとかそういうデジタルなものでなく、古来より伝わるアナログな手紙です。
下書きは、PCで原型をつくり、万年筆を走らせながら、仕上げていきました。

アナログな手紙もいいものです。
ひとつひとつの言葉を丹念に選び、自分の文字で書き進めていく。まさに“道”ですね。

ふみことばなめき人こそ、いとどにくけれ。世をなのめに書きなしたる……
かの、清少納言は、“手紙の言葉のダメひとほどダメ人間はいない”と書き始め、「世間を斜めから見て、書き流す言葉ほど、にくいものはない」と続けています。

時代は変われど、言葉はひとを写す鏡です。ひとつひとつのことば慎重にえらびながら、ひとびとと共有していきたいものです。

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著者:池田 亀鑑,清少納言
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