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進吾往也

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Kousi

市井の仕事、そして大阪出張、短大での授業、そして市井の仕事--この連続勤務がようやく終わり、火曜日は久し振りの休日。本当に休みがないですが、粛々と歩み続ける宇治家参去です。

今日、注文していた万年筆が到着した。
趣味と実用で万年筆を集め、使用していますが、2月より、通信教育部のレポート添削業務が開始されることが決まりましたので、添削用に1本新調しました。

Parkerよりは、Perikan派なのですが、軸が太めで、柔らかな文字が書きやすい手頃な1本となると、Parkerのデュオフォールドモデルが一番いいかと思い、1本使っているにもかかわらず、もう1本購入しました。
現在使用中のデュオフォールド(PT)はブラックインクですが、今回の万年筆(GT)には、レッドブラウンのインクを注入。試し書きをしてみましたが、インクのノリがよく、書きやすい。これで、レポートに朱を入れていこうと思います。

スクーリング(対面講義)と異なり、いわば通信教育部の要となるのが、レポート作成。科目によってはレポートだけでも単位がとれると聞いている。学生さんたちにとっては、いわば学習の中心であり、自己との闘いの現場である。しかも闘いは、レポート課題だけではない。仕事や生活といった現実との闘いが主軸に存在した上での、レポート作成となる。がんばってほしいとエールを送りつつも、こちらも、剣豪の如き真剣勝負で望まなければならないと実感する。

だからこそ、〔カタチから入る宇治家参去としましては〕万年筆の新調という事態に到ったわけであります。

さて、そうした現実の積み重ねに関して、古代中国の賢者・孔子がいい励ましを『論語』のなかで述べていますのでひとつ。

子曰、譬如為山、未成一簣、止吾止也、譬如平地、雖覆一簣、進吾往也、
子の曰く、譬えば山を為(つく)るが如し。未だ一簣(き)を成さざるも、止(や)むは
吾が止むなり。譬えば地を平らかにするが如し。一簣を覆(ふく)すと雖ども、進むは吾が往くなり。

先生がいわれた、「たとえば山を作るようなもの、もう一もっこというところを完成しないのも、そのためたのは自分がやめたのである。たとえば土地をならすようなもの、一もっこをあけただけでも、その進んだのは自分が歩いたのである」
    --金谷治訳注『論語』(岩波文庫、1999年)。

一もっことは、掘った土をはこんだりする入れ物という意味か。
たとえば、山を作る際、最後の1杯というところまでできながらも、一もっこを運ばず完成させないのも自分自身であるが、土地を開拓する際、はじめの一もっこ分をほり、開拓を開始するのも自分である。
「進むは吾が往くなり」(その進んだのは自分が歩いたのである)。

ときには、休憩したり、ときには打ちひしがれたり、そしてときには、溌剌と歩み始めたりするのが生きている人間だ。ただ、時間がかかろうとも最初の誓いを忘れず、歩み続けた者が勝利者となる。また最後の一杯まで到着しながら、そこで辞めてしまうのも人間だが、そういうあり方にはなりたくないものである。

境遇は千差万別ですが、共に励まし合いながら、前進しつづけるのみですね。そうしたところに、社会という共同体の原初の出発点があるのだと思います。

ただ--
今日は久し振りの休日でしたので、試験の採点後、ゆっくりとやすませてもらいました。飲むなよ!って細君にいわれましたが、夕食が、すき焼きでしたので、ビール飲んじゃいました。

そういえば、本物のすき焼きとは、字の如く、肉を焼いて食べるものだが、家庭ではどうしても難しい。鉄鍋と行火でも買うべきか--。

ま、そこまでしなくても、鍋はいいですね。
鍋を囲んで、ゆっくりとひさしぶりに細君とか、お子さまとゆっくりと話し合う時間をもてました。こうした時間がひとには大切なのかもしれませんね。

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