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人と作(な)るには、一点の素心を存するを要す

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友に交わるには、須く三分の侠気を帯ぶべし。人と作(な)るには、一点の素心を存するを要す。
    --洪自誠(今井宇一郎訳注)『菜根譚』(岩波文庫、1975年)。

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先年スクーリングで拙講を受講していた学生さん……といっても65の壮年の方ですが……から、暑中見舞いが届いており、そのなかで、一度お会いできませんかとありましたので、昨日、昼過ぎ、八王子駅でお会いする。

と……書くと、また飲みにいったのか!と思われそうですが、そうではなく、昼食をとりしばし懇談する。

特段の倫理学的議論をするわけではないのですが、お互いの近況を語り合い、なごやかに談笑する。

とはいえ、やはり人生の大先輩である。
どちらかといえば、こちらが激励される結果となってしまう。

「先生、早いところ、人生を決めて、専任になってくださいよ」

ありがたいことです。
こうした一人ひとりに支えられて、今の自分の存在があるのだなと再度実感する。
明代末期の思想家・洪自誠は、「人よく菜根を咬みえば,則ち百事なすべし」と説き、菜根は堅くて筋が多いが、これをかみしめてこそものの真の味わいがわかると説いた。人間の世界も同じなのであろう。

倫理や哲学や宗教(神学)に関わっていると、ともすると自己の無力感に悩まされることがあるのですが、それでもそうした学問を熱心に聞いてくださる学生さんはいるのである。ありがたいことです。

明日から講義がはじまるので、全力を尽くしたいと思います。

で……。

受講される方へ

いうまでもありませんが、テキストは全編に渡って読んできて欲しいのですが、集中講義の都合上、対面授業では、テキスト全てに渡ってまんべんなく講義をするということが不可能です。
序論および1章に一番時間をかけてお話をします。序論および1章に『倫理学』のエッセンス(倫理学とは何か、そして倫理学的に考える(=実践)とは何か)になりますので、この部分だけは、分量にしても50頁程度ですので、必ず読んできて欲しいと思います。もちろん目を通せなかった方への配慮も考えていますので大丈夫ですが、一応、そのあたりのフォローをお願いしたいところです。
また七面倒くさい、些末な議論とか難解な試験も準備しておりませんので、リラックスして聞いて頂ければ幸いです。

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