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(あっという間に……) そこは〔雪国〕であった

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 池波正太郎さんの文章が映画的である、というのは、もう定評のあるところである。
 その上に、これももう云われつくしていることかもしれないが、池波さんの文章は、『池波節』とでも呼ぶしかない、実に強烈な個性を持っている。
 これはもう、和田誠さんの「倫敦巴里」のなかで、川端康成の「雪国」をそれぞれの作家の文体描写でやったらどうなるのか、というこころみがあり、その中に池波さんの文体もあって、それがまた野坂昭如や山口瞳のものと並んで最も傑作の部類であるのを見ても分かる。
 「それは……
 文筆家・嶋村が、再び〔湯沢温泉〕を訪れるための汽車の旅であったが、〔国境〕の長いトンネルを抜けると、
 (あっという間に……)
 そこは〔雪国〕であった。」
 と……
 いうわけだ。(つい、やってしまった)
 池波さんの文章は、どこで、たまたま、どんな切れはしを目にしてもそれとわかる。著者名が欠け落ちていたところで、まるで、〔池波正太郎〕という大きなハンコが、ひとつひとつの文章にべタリとおしてあるように、一目瞭然である。
    --中島梓「解説」、池波正太郎『鬼平犯科帳 (七) 』文春文庫、2000年。

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目ざめたときは、もう四ツ(午前十時)をまわっていてが、窓障子の日射しが薄暗かった。
(昨日の冷え込みで……)
雪になったに違いない。
宇治家三去には、何かそのことがうれしく感じられた。

と……。
いうわけだ。 (つい、やってしまった)

と……いうわけで、朝起きてみると、どんよりと曇った空の下、なにやら白いものが舞っております。

本日の東京は最低気温日というわけではありませんが、空と気温と適度な湿り気の絶妙な邂逅が、冬の空に大輪を咲かせております。

おそらくつもることはないのでしょうし、つもってしまうとそれはそれで、〔大変な労力〕を消耗させてしまい、そのことを嫌悪するひとびとが多数いらっしゃることも承知の上ですが、
(雪が降る……)
というのは、わたしにとってなにものに代え難い興奮と喜びを与えてくれるものだと思います。

嗚呼、積もってくれないかねええ、〔雪国〕ほどにとはいいませんが。

さて昨日。
先日、知人が〔旨そうに〕焼酎のお湯割りをいただいているのを見て、そして、ちょゐ健康のために……と、焼酎(桜島/本坊酒造)をやってみましたが……自分には「お湯割り」は肌に合わなかったようで、結局ロックです。

あまり……意味がなかったようでございます。

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