« 「互いに共に在ること」を問い続ける | トップページ | 【覚え書】第44第大統領就任演説、速報 »

わたくしたちひとりひとりの義務

01_r0011764

-----

 ひとりひとりの個人の運命を改善することなくしては、よりよき社会の建設は不可能です。ですから、各人が自分の運命をきりひらいていこうと努力しながら、しかも同時に全人類にたいして責任をわけもたねばならないのです。なぜなら、自分がいちばん役に立ってあげられるひとびとをたすけることは、わたくしたちひとりひとりの義務だからです。    --M.キュリー(木村彰一訳)「キュリー自伝」、富田正文編『人生の名著8』大和書房、1968年。

-----

あとは学期末試験をのこすのみで、月曜日、短大で最終講義。

「やくざのような言い方ですが、その方が実感があると思うので、恐縮ですが言わせてもらいます」と断った上で、「お前ら、本読めよ!」とひとこと。

講義の中では何度も「お前ら、本読めよ!」と言い続けてきました。
もちろん、耳学問、百科辞典的な項目の存知も大切なのですが、それだけに終始すると、一本骨格の通った本人の智慧とか知識には、ならないような気がしまして……。

本を読むと言うことは、はっきり言って「労作業」であり、「大変な困難」をともなう実践なのですが、それを「流してしまう」とこれまた「損をする」。

ですから、最終講義では、本を読むために「しおり」を配るようにしております。
家庭で作成できる名刺用の用紙にキュリー夫人(Maria Skłodowska-Curie,1867-1934)の写真とその言葉をいれた、単なるしおりですが、読書をする際に、是非ご利用して戴きたいものです。

現実の中で読書を心がける生活をおくっていただきたいわけですが……。

さて……
ともすると、人間という生き物は、「個人の運命を改善すること」と「よりよき社会の建設」は別問題ととらえがちで、前者をプライベートワールドへ押しこめ、後者を匂いのないパブリックワールドの問題として議論しがちなのですが、そうではないのでしょう。むしろ両者は車輪の両軸の如く、密接に関係しあった間柄関係というのが真相で、「各人が自分の運命をきりひらいていこうと努力しながら、しかも同時に全人類にたいして責任をわけもたねばならない」のでしょうね。

勿論、ガザとかイラクの問題は、確かに海の向こうの問題で、ちっぽけな人間には無力感だけ生じてくる、とっかりのないような問題としてたちあがりがちなのですが、「自分がいちばん役に立ってあげられるひとびとをたすけることは、わたくしたちひとりひとりの義務」を丁寧に遂行することで、必ず突破口は開かれるのではないだろうか……そう実感する宇治家参去です。

で……。
大学の仕事、そして市井の仕事から戻ると、「おでん」が夕食のようだった様子のため、軽く晩酌するのですが、頭が痛くて……多分、二日酔いなのだろうと……思っていると、全く寝ることができず、朝起きると、どうやら、インフルエンザのようで……。

これから病院へ行って来ます。

02mariecurie 03_r0011767

|

« 「互いに共に在ること」を問い続ける | トップページ | 【覚え書】第44第大統領就任演説、速報 »

告白・独白・毒吐の日々」カテゴリの記事

コメント

講義お疲れ様でした。

短大生に「お前ら、本読めよ」ですか(笑)

素晴らしい教育者ですね!

いつか先生の講義を聴講したいものです。

インフルとのことですが、お大事に。

投稿: ツルハ | 2009年1月21日 (水) 00時29分

ツルハさんゑ

ありがとうございます。だいぶ熱は下がりましたが、やっぱ普通の風邪とは違いますね。ツルハさんもくれぐれもご用心を。

さて……「お前ら、本読めよ」ですよ、はい。
自分としてはあまり教育者とか研究者になるような「筋」のにんげんというよりもどちらかといえば「無頼」の方に属する人間ですので、ときどき、そうした側面が出てしまうところです(苦笑)。

いつか、大学の方でも講義できればいいのですけどね。

投稿: 宇治家 参去 | 2009年1月21日 (水) 12時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: わたくしたちひとりひとりの義務:

« 「互いに共に在ること」を問い続ける | トップページ | 【覚え書】第44第大統領就任演説、速報 »