« われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない | トップページ | 鳥と人間という互いに生物界で二本足を誇りあう関係はなかなか不思議な関係です »

われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない (2)」

01_r0013142 02_r0013151 03_r0013158

-----

 享受〔享楽〕ということによって特徴づけることができる、対象との関係。あらゆる享受は、存在することのその仕方〔様態〕であるが、しかしまた、感覚、すなわち、光と認識でもある。対象の吸収であり、しかも、対象に対する隔たり〔距離〕。享受することには、本質的に、知が、明るさが属している。そのことによって、差し出された糧を前にした主体は、空間〔世界〕の内に、その主体にとって実存するために必要なあらゆる対象から距離をおいて、存在するのである。位相転換〔基体〕の純然たる自己同一性のうちでは、主体はそれ自身のなかで足掻(あが)いているのにひきかえ、世界のうちでは、自己への回帰ではなくして、そこには「存在するために必要なあらゆるものとの関係」があるのだ。主体は、それ自身から切り離されている。光とは、そのような可能性の条件なのである。その意味では、われわれの日常的な生はすでに、主体がそれを通して自己を実現するところの当初の質料性から解放されるそのあり方〔様態〕なのだ。それはすでに、自己の忘却ということを含んでいる。「地の塩」なる道徳(モラル)は、最初の〔最高の〕道徳である。最初の自己犠牲。最後の、ではないにしても、しかし、そこを通過しなければならないのである。
    ――E・レヴィナス(原田佳彦訳)『時間と他者』法政大学出版局、1986年。

-----

「われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない (2)」ということで……前日に引用したレヴィナス(Emmanuel Lévinas,1906-1995)のつづく文章がうえのとおりです。

対象に即して何かに向かい合うことを丁寧な表現で評示するならばそれは「享受〔享楽〕」ということなのでしょう。

すでに飲み始めており、ふかくコメンタリーができない……それはいつものことだろうという声もありますが、ひとまず措き……わけですのが、折角、昨日、享受した対象がありますので、チトupしておきます。

金曜日に大学散策をしたあと、自宅へ戻り小休止。

このまま、「キチンとしたビールを飲まないわけにはいかないだろう……」というわけで、「貴方が銭金を負担するのであれば……」ということで、「隠れ家 旬菜 ダイニング ささ花」@花小金井へ赴きました。

年頭より利用しており、このところ月に一度は利用しておりますから、まさに宇治家参去一家郎党御用達の趣を呈している「隠れ家 旬菜 ダイニング」になるわけですが、これがマア金がかかる、つまり、腹一杯やってしまうと福澤大先生がひらひらと飛んでいってしまうわけですが、その費用対効果は十分あるよな……ということで、細君および息子殿をつれてかる~く逝って参りました。

「いつも同じものを注文することが多いから、チト今回は工夫しましょう!」

……とのことで、頂いたの次の通り。

・湯葉と水菜の煮びたし
・サクッサクッ さくらえび真丈
・竹の子 ふきみそ焼き
・旬の握り盛り合わせ
・米茄子の田楽--月見焼き
・白身魚と長芋の梅しそあえ(揚げもの)

覚えて写真にとったのは以上の通りで--

息子殿は、例の如く--

「ポテト・ポテト・ポテトフライ」

……というポテトの三巻盛り?で、

細君は〆に、杏仁豆腐を、
宇治家参去は、今旬の?武蔵野饂飩(付け汁はもちろん肉葱で)をセレクトし、堪能させて頂きました。

酒は、かる~く、プレミアム生エビスを2杯、
日本酒は以下の通り。

・一の蔵(本醸造超辛口・宮城県)×1
・さ々一(純米吟醸・山梨県)×3

一の蔵は、「とりあえず」の定番としてやらせて頂きました、山梨県の純米吟醸「さ々一」はここでしか近場でやれるところがないので、鯨飲のごとく「やらせて」いただきましたです。

ポスト十四代という“ふれこみ”のフルーティな「しっかり」とした味わいですが、それはもう「ポスト○○」というよりも、対他的表現を近寄らせない自己主張のある対自的存在者なんだよな……などと自覚した次第です。

ちょうどクーポン券を先月もらっていたので2000円分うかせましたが、結局、福澤先生は旅だっていきましたが……皆大満足のようでしたし、自分も大満足でしたので、それでよしとしましょう。

……とか書きながら帰ってからビールを飲んで、また日本酒をやっておりましたが。

しかし、今回はふり返ってみますと、実に大きな発見がありました。
倫理学は身近な生活に注目しながら、その「関係」とか「あり方」というものを議論し、筋道をたてていく学問ですが、これまでの宇治家参去ですと、必ず、鶏にせよ、牛にせよ、豚にせよ、「肉」なるものを所望したハズです。

昭和の人間とはいえ、鯨の肉に対するこだわりはありませんので、あったとしても「自分自身から」注文することはないのですが、それを差し引いても、リアルな「肉」を注文しなかったことに我ながら驚きです。

こうしたひどく疲れたときには、キンキンに冷えたビールに、肉があうわけなのですが、

うえのメニューにみられるように今回は「肉抜き」……のようで、我ながら驚いております。

精神はいや益々意気軒昂に青空を見上げているのですが、食の好みはチト認識論なコペルニクス的転回を迎えているのでは……などと思うばかりです。

湯葉と水菜の煮びたし……なんかが沁みるワケなんですよね、不思議なことに。

で、本日。
四月の頭に、「KO軍団で目黒を元気にしよう!」という集い?が日曜の夕刻から開催との通知を頂いており、一月に集った第二弾ということなのですが、どうしても仕事の都合がつかず、今回は「惜しむべく」スルーです。

集いのあと、事務的なうちあわせのあと、おそらく「宴」なのでしょう……。

「宴」にまで出てしまうと……前回は、「都立大学」で飲んでいたハズなのに、気が付くと「四谷3丁目」で自己自身の存在を自覚しタクシーをひろった覚えがあるのですが……マア、そうしたとおり、前後不覚になってしまうのですが、それでもなお、逝きたいわけですが、今回は遠く武蔵野の大地より、そのご成功を心よりお祈り申しあげたい限りです。

04_r0013155 05_r0013156 06_r0013162

これが、春の彩りです。

竹の子は、たくさん食することのできぬ一品ですが、一口一口、少量を味わうと、季節の訪れを感じざるを得ません。人間として生きて、そして旬のものを味わうことのほかの醍醐味は何処にも存在しないんだよな!などと思う次第です。

また、この桜エビの真丈(しんじょ)。
駿河湾のやつですが、テーブルにだされた途端、箸をつけてもいないのに、部屋(ささ花はすべて個室)にひろがるのが海老のもつ“磯の香り”……それだけでビールがすすむというやつです。

よく漫画なんかにあるじゃないですか!

匂いだけで飯を何杯でも食える!というヤツが!

それはハッタリではありません。

で……。

息子殿の大好物?の「ポテト・ポテト・ポテトフライ」。
これで550円は安いのでは?などと思います。

しかしどうしてなのでしょうか?

子供はポテトが大好きです。

池波正太郎(1923-1990)氏も子供時代、ポテトが大好きで、「ポテ正」と渾名されたそうですが、そのエピソードを読み、子供のポテト好きには納得といいますか、了解したものです。

07_r0013167 08_r0013178 09_r0013169

米茄子の田楽は、真ん中の卵の黄身を味噌と混ぜて味わいます。
これは八丁味噌でしょうか……濃い味付が卵に中和されてよい加減です。

そしてさっぱりとした揚げ物。
白身の魚の揚げ物に、生の長芋をあしらったやつですが、揚げ身の魚が、まるで新鮮な地鶏の味わいです。

握りもなかなかすてがたいもので、季節の魚である鯛のにぎりは、ほんのりとフォアグラをのせており、潮の香りと地の香りが美しく調和するというやつです。

10_r0013180 11_r0013184 12_r0013188

〆は、杏仁豆腐と武蔵野饂飩。

いつもは深大寺蕎麦ですませることがおおいのですが、今回は、あつあつの武蔵野饂飩に、あつあつの葱肉のつけ汁……たまりません。

生きていて良かった……とはこのことなのでしょう!

Book 時間と他者 (叢書・ウニベルシタス)

著者:エマニュエル・レヴィナス
販売元:法政大学出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない | トップページ | 鳥と人間という互いに生物界で二本足を誇りあう関係はなかなか不思議な関係です »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない (2)」:

» 東京法務局 [東京法務局]
小さいころから、車が大好きだった私の彼氏さん★ 東京法務局ってどんなところ?? 東京法務局について私は全く知らなかったんです・・・。 そんなことではなくヤフーキッズとは子供用のヤフーでの掲示板? [続きを読む]

受信: 2009年4月12日 (日) 18時27分

« われわれは食べるために生きている、ということは、おそらく正しくないが、だからといって、われわれは生きるために食べている、ということもまたやはり正しくない | トップページ | 鳥と人間という互いに生物界で二本足を誇りあう関係はなかなか不思議な関係です »