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愛は惜しみなく奪うものだ。愛せられるものは奪われているが不思議なことには何物も奪われてはいない。然し愛するものは必ず奪っている

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 愛は自己への獲得である。愛は惜しみなく奪うものだ。愛せられるものは奪われているが不思議なことには何物も奪われてはいない。然し愛するものは必ず奪っている。ダンテが少年の時ビヤトリスを見て、世の常ならぬ愛を経験した。その後彼れは長くビヤトリスを見ることがなかった。而してただ一度あった。それはフロレンスの街上に於てだった。ビヤトリスは一人の女伴れと共に紅い花をもっていた。而してダンテの挨拶に対してしとやかな会釈を返してくれた。その後ビヤトリスは他に嫁いだ。ダンテはその婚姻の席に列って激情のあまり卒倒した。ダンテはその時以後彼れの心の奥の愛人を見ることがなかった。而してビヤトリスは凡ての美しいものの運命に似合わしく、若くしてこの世を去った。文献によればビヤトリスは切なるダンテの熱愛に触れることなくして世を終ったらしい。ダンテの愛はビヤトリスと相互的に通い合わなかった。(愛は相互的にのみ成立つとのみ考える人はここに注意してほしい)。ダンテだけが、秘めた心の中に彼女を愛した。而かも彼は空しかったか。ダンテはいかにビヤトリスから奪ったことぞ。彼は一生の間ビヤトリスを浪費してなお余る程この愛人から奪っていたではないか。彼れの生活は淋しかった。骯髒(こんそう)であった。しかしながら強く愛しtたことのない人々の淋しさと比べて見たならばそれは何んという相違だろう。ダンテはその愛の獲得の飽満さを自分一人では抱えきれずに、「新生」として「聖曲」として心外に吐き出した。私達はダンテのこの飽満からの余剰にいかに多くの価値をおくことぞ。
    --有島武郎「惜しみなく愛は奪う」、『惜しみなく愛は奪う --有島武郎評論集--』新潮文庫、平成十二年。

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市井の職場で、パソコンを使って私的な仕事をする際、公用のパソコンを使いたくないので、私物のパソコンで仕事をしておりますが、昨年導入した日立のCPUがPentiumII233という骨董的なマシンにWindows2000をぶちこんで使っていたマシン……それでも、MS-OfficeもネットもぎりぎりOKでつかっておりましたので、それなりにもっさりはしておりましたが重宝していたマシンですが……がとうとう、成仏なされてしまいました。

ソフト的なトラブルというよりもハード的なトラブルのようにて、HDDを換装するとか種々対処は想定できるのですけども、その方がかえってコスト的に高く、マア、購入も2000円で買った骨董マシンですから、踏ん切りはつくのですが、会社のロッカーに置きっぱなしする新しいPCが必要だわな……その出費に悩む宇治家参去です。

宇治家参去の場合、かなり「律儀」といいますか「杓子定規」といいますか、パブリックとプライベートをかなり俊敏に区別してしまう性質です。

おそらく前世紀的にきびしい躾をされていた三つ子の魂なのでしょう。
セキュリティの問題がどうだとか、ファイルのウィルス感染がどうだ、とかいう当座的な問題以上に、どうも会社のPCなんかで私的な要件を済ませるのが……それが許容されたあり方であったとしても……なにか抵抗を感じるところがあります。

大学では共用PCですがアカウントで管理されているので、それなりに利用しますが、市井の職場ではやはり自己PCをロッカーに寝かせて、休憩中に学問の仕事をしたり気分転換をしたりと利用しております。

windows2000以上であればウィルコムとかe-mobileの接続ができますので、それをひとつの規準にして利用していたわけですが、10年以上まえに発売された、やはり2000円の骨董マシンです。

よく1年間もってくれたものです。

ありがとうございました。

ご成仏、心より深く哀悼の意を表します。

ただ……そのPCの成仏は、そのマシンの負荷以上の活躍から、深く哀悼の意を評せざるを得ませんが、同時に後継機も必要となるわけで……。

自宅には、今モバイルPCが3台あります。
1台は出張用の新調したSonyのvaio type-P。
1台は、息子殿のYoutube観賞用……それはMottainai使い方なのですが……IBM(現Lenobo)のThinkPadX61。
1台は細君が利用しているAcerのネットブック・AspireOne。

細君利用のPCはほとんど利用していないようで、結局宇治家参去が不在時に宇治家参去がメインPCとして利用しているデスクトップをいじくっているので、それを代換えすることは可能なのですが……、

「何かあったときに、使えないと困る」

……とのことで、代換え拒否!

数日前から、骨董マシンが「ぷすんぷすん」と微妙な音色を奏でておりましたので、その代換えにと伺いましたが、「非常時に困る!」とのことで拒否られてしまいましたので……

「それなら、その代換え分の費用を!」

……と申請したところ、

「今月は実家にもどったりと色々出費があったから、自家撞着?しなさい」

……とのことで、

結局、ネットオークションでライターでも売却してそれに見合う、多分、5000円前後でしょうか……その費用で、1-2年使い潰せるマシンを新調するほかありません。

金のないときにかぎって、必要不可欠な出費が要求されるのは世の常なのでしょうか!

まさに、「愛は惜しみなく奪うものだ。愛せられるものは奪われているが不思議なことには何物も奪われてはいない。然し愛するものは必ず奪っている」ようです。

トホホのホイ!

いつもだと冷酒で締める!わけですが、気分転換にカクテル・パートナー(アサヒ)の「イタリアン シトラスプモーニ」でも呑んで寝ます。

これ以上、「惜しみなく奪われる」と辛いので。

ただ、これ、「甘すぎる」!

世の中は「甘くない」ので、ときには「甘いもの」がちょうどいいのかしら?

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