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親子はそれぞれなすべきことをなそうとしている

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 ところでこの親子の存在は、彫刻像のようにただ静的に立っているのではなく、主体的行為的な連関において成り立つのである。従ってそれはまだ現実でないことの実現を目指して動いている。母親がすでにたくましい青年となれるおのが子にとって依然として慈母であることは、かつて幼児の哺育に配慮したその同じ母親らしい配慮をもってこの青年の配偶を探すというごとき行為に現われるであろう。この種の未来への配慮は、日常の衣食住の些事から子の未来の運命のことに至るまで、これも数え切れぬほど雑多である。それに応えて老いたる父母を慰め、安心させようとする子の行為もまたさまざまの道を未来へ切り開いて行く。現前の存在においてはこの主体的連関の未来こそ最も強く関心を刺激するものでなくてはならない。しかるにその未来は、主体的行為的連関の未来であるがゆえに、著しく過去と異なった意義を担っている。過去はすでに開示された事実であるが未来は現前の行為的連関の内にただ方向としてのみ存し、いまだ事実となっていないものである。それが現実化されて事実となるか否かの間に、古来自由意志の問題として論議されたようなさまざまの契機が含まれて
いる。それは事実の領域ではなくして当為の領域である。親子はそれぞれなすべきことをなそうとしている。しかしそのなすべきことは親子の道として一般的に規定された行為の仕方に尽きるのではない。過去はこの親子の連関を特定の姿に刻み出した。従ってなすべきこともまたこの姿に即して限定されなくてはならない。それはこの親子が一定の時に一定の場所においてなすべき一定の行為としてである。未来はこのような個別的に限定された行為的連関の連鎖として現前の存在に方向を与える。
    --和辻哲郎『倫理学 (三)』岩波文庫、2007年。

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「連休終わってから幼稚園へ行って、どこにも行っていない」と息子殿に答えさせてしまうのはマズイだろう……ということで、6日からようやく3連休を頂き、巷ではGW最終日となりますので、家族でエプソン品川アクアスタジアムへ行って参りました。

当初は、川越の小江戸探索、ないしは遊園地という選択があったのですが、当日は雨天が予想されておりましたので、屋内施設でということで、サンシャイン国際水族館はどうせ、7月のウルトラマン・フェスティバルでいくので、行ったことのない水族館へということで、品川プリンスホテルに併設されているアクアスタジアムという方向になったのですが、宇治家参去は、一度行ったことがあり、「そこは、家族でいくというよりも、カップルなんかでいくところじゃないだろうか……」とぼやいたのですが、まあ、細君も息子殿も未見ですから、一度行くか!ということで、朝早くから出発し、訪問させていただいた次第です。

で……。
いくと、「そこはカップルなんかでいくところだろう」というわけで、カップルさんたちも多勢でしたが、さすがに連休最終日、家族連れの方が多うございました。ひさしぶりに、大勢の人間たちにもまれたようですこし疲れましたが、これも世のお父さん稼業のひとつということで、昼ビールなどを頂きながら、観覧させていただきました。

最初に「カップル」向けと書きましたが、ここは、魚をみて学ぶ・楽しむという施設よりも、ショーをメインにおいている水族館という意味でそうなので、魚を見て、ああこんな珍しい魚や生き物がいるのか!というのを順路に従って「ふむふむ」と回るというタイプではありません。

ですから、魚を見て学ぶ・楽しむという意味では、しながわ水族館(品川区勝島)やサンシャイン国際水族館の方がよくできております。後者もそれぞれ、イルカ・ショーはありますし、サンシャインでもアシカ・ショーを楽しむことはできます。

しかしこの品川プリンスホテルに併設された施設ではその両者を楽しむことができ、規模も演出も大きめで、ひとつの独立したショーとして楽しめる様になっておりますので、まさにエプソンアクア“スタジアム”なのでしょう。

イルカ・ショーとしては、新・江ノ島水族館のショーにも度肝を抜かれましたが、こちらのショーもなかなかで、新・江ノ島の場合が「ミュージカル」としての「ショー」として完成していると評することができるとすれば、エプソンアクアミュージアムの場合、7-8頭のイルカがざぶんざぶんと暴れまくる?勢いですから、波をかぶりかぶり、絶叫をあげながら「楽しむ」という「迫力」あるショーとして完成しているというのが実感でした。

ちょうど、昼食後、一巡して、アシカ・ショー……これも吉本的コント要素の強いコミカルなショーで驚きましたが……の後、予約していたアシカとの触れあいコーナーにて、アシカさんと握手したり、背中をなでなでさせて頂いた後、イルカ・ショーへとなったのですが、宇治家参去自身は、チト、煙草タイムへと失礼させていただき、家族とは別に一番うしろでイルカ・ショーを楽しませていただきました。

「迫力」あるショーと書きましたが、まさに、プールの一番手前から、1/3ぐらいまでの席は、ポンチョを被らないとびしょぬれになってしまうようで、宇治家参去としては一番うしろで正解であったのかなと思いましたが、合流後の息子殿に伺うと、今度は、一番前で見たいとのことだそうでした。

次回?はそれに応答できるよう、再度、念入りな準備?が必要かもしれません。

久しぶりのお父さん稼業でしたが、その疲れはマア心地よい疲れというところでしょうか。

確かに国家という共同体もできあがった普遍不滅の共同体ではないように、親子という共同体もできあがった普遍不滅の共同体ではないのでしょう。だからこそ、その共同体のあり方を、できあがったもの・関係性として所与のものとして「アタリマエ」と受け止めて応対するのではなく、こうあるほうがよいのか、これはまずいのか、ひとつひとつときどき点検しながら、共同体を構築していかなければならないんだよな……などと1ヶ月に一度ぐらいのお父さん稼業をやりますと、そのことを強く実感します。

まさに日本を代表する倫理学者・和辻哲郎(1889-1960)が言っているとおり、「この親子の存在は、彫刻像のようにただ静的に立っているのではなく、主体的行為的な連関において成り立つのである。従ってそれはまだ現実でないことの実現を目指して動いている」わけですから、話し合い、相互点検しながら、「親子はそれぞれなすべきことをなそうとしている」といことがスムーズに進行するように取りはからっていきたいものでございます。

しかし、疲れた!

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で、蛇足ですが、昼食は、併設されている「AQUA DINING TROPICS」にてランチを頂いてきました。

「水槽の中を泳ぐ色とりどりの熱帯魚に囲まれて、海中にいるような雰囲気の「アクアダイニング トロピクス」。幻想的な店内で、旬の食材や調理方法にこだわった創作料理と世界のワインを楽しみながらリゾート気分を満喫できます」とのふれこみですが、ここも親子で楽しむ……というよりは彼氏・彼女と行く方がぴったりのダイニングなのですが、当日は、御家族連れが多く、宇治家参去ご一行様も特段違和感なく堪能させていただきました。

辛口のムートン・カデ・ブランがすっきりとして、その優雅な味わいがおすすめです。
ボトルで頂きたいところでしたが、そこはぐっと我慢して、グラスで頂戴した次第です。
■ エプソンアクアスタジアム
http://www.princehotels.co.jp/shinagawa/aquastadium/index.html

■ AQUA DINING TROPICS
http://www.princehotels.co.jp/shinagawa/restaurant/aqua/index.html

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