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花“小平”

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 八 人間よ、若し汝が自然のこの秩序のうちに真理を探究するならば、汝はその真理が必要に応じて汝の立場に対しても汝の行路に対しても役立つことを見附けるであらう。
 九 真理が汝にとつて安らぎと平和都に必要なものであるやうに、人間よ、それがまた汝にとつて汝の最も手近な幸福において確かな導きの星であり、且つまたそれが汝の生命の休らふ支へであるやうに、それは汝にとつて浄福である。
    --ペスタロッチー(長田新訳)『隠者の憂鬱 シュタンツだより』岩波文庫、1943年。

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日曜の昼過ぎに細君及び息子殿が帰京されるとのことで、帰宅前にちょいと野暮用?をすませるべく、電車の乗り継ぎをまっていたのですが、到着するまで数分あり、今週の半ばからは自分の担当するスクーリング授業の『倫理学』も開講予定ですので、民衆教育の父と称されるペスタロッチー(Johann Heinrich Pestalozzi,1746-1827)を再読していたある日の宇治家参去です。

電車が駅に到着するまでまだ数分あり、今日も暑いなあ……と名匠・小津安二郎(1903-1963)の映画に出てくる笠智衆(1904-1993)ばりに、「今日もあつうなるで」……と独り言が出そうになる矢先!

宇治家参去の後ろで同じく電車をまっていた母子の会話にすいこまれた次第です。

ちょうど駅は、西武新宿線・花小金井駅でしたのですが……

「ねぇねぇ、どうしてここは花“小金井”なの?」
「うん! 小金井市じゃないのに、花“小金井”でしょ?」
「小平市なんだから、本当は花“小平”じゃないの?」

ふたりの……小学生低学年のお子さんでしょうか……質問に責め立てられたお母さんが立派でした。

「だったら、夏休みの自由研究とかで、調べてみたら? どうしてここが花“小金井”なのかを! お母さんも手伝ってみるよ」

……とのことだそうで……どうやら電車が到着したようです。

「どうして?」……っていう驚きから始まるのが探究に他なりません。
その探究の手助けすることしかできないのが、学問なのですから、ちょいと今週はがんばってみますです。

……などと思いながら、空を見上げると、まぢであちいのあちいのですが、なんとなく一足お先に空は秋の気配を感じさせつつ……、夏と秋が今まさに喧嘩しているんだろうな~などと思ったわけです。

ともあれ、探究の手助けがどこまでできるのか……ひとつ考えさせられた一瞬でありましたが、本日も例の如く、金がないので月桂冠で一杯です。

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