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挑戦者たち・・・

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 基督教以外の宗教と云へば、儒教神道仏教などがある。神道は宗教であるかどうかがわからないのみならず、此の頃反動的に之を担ぎ廻る者があるが、国民の精神並に生活の上に何等現実の勢力を持つて居ない事は疑を容れない。儒教と仏教、特に仏教は特色ある東洋的宗教として相当に民心を支配して居るとは思ふけれども、然し乍ら単独に之のみで今日の世界に立つ国民の精神的根柢を造り得るかどうかの見定めは、未だ全体の国民について居ない。それが出来ないと云ふのではないが、国民の全体が夫れ程の信頼を未だ仏教に与へて居ないと思ふ。尤も今度の戦に動かされて今迄眠つていた仏教は大いに奮起せんとするの趣を呈して居る。それとても従来基督教会がやつて居る事を真似る位の程度であるが、之が基督教ほどの実際的影響を与へ得るや否やは、是からの問題である。要するに今度の戦争は、之等の宗教に対する国民の観念には殆ど影響を与へなかつた。之に対する信頼の念を別に弱めたとも思はないが、決して強めたとは云へない。若し今度の戦争が何等かの影響を仏教などに与へたとすれば、それは仏教に対する国民の信頼心に向つてでは無くして、仏教信者の眠を覚ましたと云ふ事である。然し眠を醒ましたのは実は仏教界の故老先輩に非して、殆ど青年に限られて居る。之は大いに祝すべき現象であるが、唯だどれ丈け今後の国民を動かすかは是れからの問題である。
    --吉野作造「戦争の基督教に及ぼせる影響」、『新人』一九一九年七月。

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だいぶループしてきましたので、ぼちぼち飲んで沈没します。
月曜日は、短大での講義がありますので・・・。

しかし読めば読むほど読み応えのある本物の人間が居たんだなと驚かされるばかりでございます。

おかげで、読めば読むほど、籠絡されてしまう、ちんけな宇治家参去なのですが、デッドラインを間近に控えた格闘戦が、実に楽しいものです。

さて……
吉野作造(1878-1933)で面白いのは、本人自身がクリスチャンですから、その誇りを語りますけど、最後には必ず警句を発しているところ……。

その慎み深さには脱帽せざるをえません。

さて……?

どうでもいい話ですが、小鳥は水浴びが大好きです。
うちのピーコとピーチャン(息子殿は“ピーチン”と発音しておりますが)は、一定の時間は籠から放鳥して、部屋の中をとばさせておりますが、そのときに水浴びをしております。

しかしながら、ピーチャンご夫婦はチャレンジーなのでしょうか。
うちには水槽が3つあるのですが、何故だが、ザリガニの水槽にて水浴びを楽しんでおります。

君たち挟まれちゃうんぢゃないの?

……などと思うのですが、そのチャレンジーぶりはやはり、宇治家参去に由来しているのかもしれません。

100枚ほど書いたところで、すべて粉砕しました。

明日もう一度、書き直します。

……我ながらチャレンジャーだと思います。

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 唯だ今日の基督教会は是の如き重大なる任務を尽くすに果して適当であるかどうかは一の疑問である。前にも述べた様に、基督教精神の勃興は今日の如く著しくして、而かも教会はあまり多くの青年の集る所となつて居ない。是れ何の為であらうか。我々は今日の基督教会に向つて、時世の要求し又青年の要求するものは唯だ一に基督教的生命にある。教会の教ふる所の色々繁雑なる形式が此の真生命の把握を妨ぐる処無きや否やに反省して貰いたいと思ふ。
    --吉野作造「戦争の基督教に及ぼせる影響」、『新人』一九一九年七月。

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