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「○○人で代替が不可能な技能の持主にかぎる」

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 ローマ人の面白いところは、何でも自分たちでやろうとしなかったところであり、どの分野でも自分たちがナンバー・ワンでなければならないとは考えないところであった。もはや完全にローマに同化していたエトルリア人は、あいもかわらず土木事業で腕をふるっていたし、南伊のギリシア人は通商をまかされていた。シチリアが傘下に加わって本格的にギリシア文化が導入されるようになって以降は、芸術も哲学も数学もギリシア人にまかせます、という感じになってくる。このローマ人の開放性は時代を経るに従ってますます拡大していくが、どこかの国のように滞在許可証を与えるのに、「○○人で代替が不可能な技能の持主にかぎる」などとは言わなかったのであろう。
    --塩野七生『ローマ人の物語3 ハンニバル戦記[上]』新潮文庫、平成十四年。

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かくかどうかまようわけですが、一応、記録としてのこしておきましょう。

9月から、いくつか専任以上の公募にチャレンジしてきたのですが、ひとつ、最終面接まで行ってきました。

所属は語学の学部で、担当が聖書学(新約・旧約のどちらでもよいのですが)・宗教学ということで、ダメもとで応募したのですが、非常勤ながらも論文も数本あり、教育歴もあったからでしょうか、先だって息子殿の運動会の日の午前中、場所取りだけやってから、来園した細君とチェンジして面接に行ってきましたが……。

マア、お陰で、運動会にはスーツで参加という異常事態になったようですが、その奮闘?にもかかわらず、今回は御縁がなかったようで・・・。

とくに凹むことはなく(細君は凹んでいますが)、アカデミズム底辺で流す素浪人との自覚ですので、「マア、だめだよな」っていうのが先に立つわけですが、それでも「勝負には立てることができる」という自信ではありませんが、なにか、「まだまだ、これからサ」という光明が見えたような……、そんな経験を積むことが出来たように思います。

人文系(語学とかスキル系以外の“純”人文という意味ですが)はほとんど求職がなく、専任教員を置かない場合のほうが多いことを勘案すると、今回、落とされたのはイタイのですが、これからのところもまだちょいとあるので、もうひとつ山を越えていけ!との激励と受けとり、再度、挑戦の毎日です。

しかし、やっぱりハードルは高いです。

専門はキリスト教全般になりますので、業績としての論文関係はその筋ばかり。
教えているのは、まったく関係がなくはないのですが、それと同様に直接交差することの低い、倫理学と哲学(西洋)ですので、立場が微妙であるということ。

また基督者でない人間がキリスト教を論ずるというのにも抵抗があるのかもしれません。
狭い専門をあれこれ論じ始めますときりがないので、ローマ時代であれば融通が利くのかなとも思いますが、いずれにしましても、ただ前者はよく考えれば、専門性を踏まえた上で、はばひろい人文科学の沃野で戦うことができると考えることもできますし、後者に関しては、このポスト・モダンの思想状況を踏まえるならば、学問としての「キリスト教」という意味では、基督者でないけれどもキリスト教教育には手弁当でかけつけることができる稀有な存在?として戦えるのでは?……などとも思うところです。

その辺は指導教官の鈴木先生からも言われたとおりですが、また、仕切直しですね。

……とわいえ、このところ市井の仕事で怒濤でしたので、本日は「ただぼんやり」と過ごしてしまいました。

明日からは通信教育部の秋期スクーリングにて、まる二日間缶詰で「倫理学」の講義です。上記のような経験が、倫理学を「骨太の構造改革」する肥やしになるのが不思議なもんです。

さて……、
ちょうど、スクーリングに備え、オーダーメイド(BTO)で新しいパソコンを注文していたのですが、それが届いたので、セットアップをしていたのですが、これが思った以上に時間がかかりましたが、明日使用するパワーポイントか映像資料もばっちりぶち込みましたので、明日の授業が楽しみです。

が……、

5時には起きたい!

……ので、早めの沈没が肝要かもしれません。

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著者:塩野 七生
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