Handle so, daß die Maxime deines Willens jederzeit zugleich als Prinzip einer allgemeinen Gesetzgebung gelten könne.
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あなたの意志の格率が常に同時に普遍的な立法の原理として妥当しうるように行為せよ
--カント(波多野精一・宮本和吉・篠田英雄訳)『実践理性批判』岩波文庫、1979年。
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声をかけた方がよいのか、それともかけない方がいいのか……迷うことが日常生活の中でたびたびあります。
本来的には声をかけた方がいいのですが、相手をみてすごんだり、まあ、どうでもいいやってスルーすることの方が多々あるのですけれども、
それでもなお、声をかけた方がいいことってあるんです。
今回は逆でした。
声を「かけられて」助かりました。
善意の人物のカント(Immanuel Kant,1727-1804)的理念の発動によって〝救われた〟ある日の宇治家参去です。
市井の職場で、最初にするのが売り場の巡回といいますか、確認です。
その折り、初老の御婦人から・・・
「おにいさん、ちょっと……」
……と声をかけられた次第ですが、
「社会の窓が開放ですヨ」
……とのことだそうです。
実にありがとうございました。
全開のようでした。
仕事を、サア、はじめようとした矢先で助かりました。
御婦人の「意志の格率が常に同時に普遍的な立法の原理として妥当しうるように行為せよ」との一言が、シャイでナイーヴなチキンボーイを救って下さいました。
ありがたいことです。
世の中、まだまだ捨てたものではありません。
……ということで、さきほど焼いたししゃもで労をねぎらおうと思います。
実践理性批判 (岩波文庫) 著者:カント |
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