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「つきあわなければならない人びとがあり、両親と祖国と親族を愛し、友人と交わり、また、生きていくために便利なことがたくさんあり、病気の治療法もその他のこともいくらでもある」のですが……

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 私たちは自分を完全に忘れることができるこの異郷の地へ連れてきていただいた神のご恩を深く感じます。ここでは万事が異教徒とまことの宗教に敵対する者の掌中にあるので、私たちは神を信じ神のご加護に頼むほか何もできません。主キリストの宗教が繁栄しているヨーロッパの本国では、つきあわなければならない人びとがあり、両親と祖国と親族を愛し、友人と交わり、また、生きていくために便利なことがたくさんあり、病気の治療法もその他のこともいくらでもあるので、神にだけすべての望みをかける必要は全然ないのですが、私たちのように故郷を遠く離れ、見ず知らずの人びとの中で、保護者もなく、財産もなく、無一文で生きていく者は神にすがる以外に何もできないのです。神から無上の恩恵を賜っていることを考えるにつけても私たちは恥ずかしくなり、自責の念にかられます。
 神がどれほどよい方かを私たちはまのあたりにする思いがします。聖教を広めるためにこの地へ来たとき、私たちは最初のうち神に対して適当なご恩返しをしているのだと思っていました。ところで今になってわかったのは、私たちは神から特別の恵みを頂いたのだということです。神は私たちを日本へお連れになって、神にすべての希望を託すために妨げとなるわなのような事物に決してとらわれないようにしてくださいました。
    --ピーター・ミルワード(松本たま訳)『ザビエルの見た日本』講談社学術文庫、1998年。

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どうも宇治家参去です。
フランシスコ・ザビエル(Francisco de Xavier,1506-1552)ばりに、異教の地へひとり赴きたいと思うのですが、それは福音の宣教のためではないところですので、チト、ザビエルさんには申し訳が立たないわけなのですが……、「神にだけすべての望みをかける必要は全然ない」ことがない世界へと旅立ちたいと思うのは同感です。

何のために旅立ちたいのかと誰何されるならば、①がっつり休みたい、②休む乃至は仕事をするうえで、誰にも妨げられたくない! というわけですが、生活から離れて実存することは不可能ですので、そうした異教の異郷へと旅立つことはどうやら不可能なようでした。

本日は、足かけ13日ぶりに休みとなったのですが、夕方に発送しなければならない原稿が完成しておらず、……トホホのホということで、珍しく朝から起きて机に向かっておりましたが、これまた珍しいことに、息子殿も調子が悪く……たぶん気圧の変化の影響……学校を休んでおりましたので、危険なにおいを感じつつ、頭を悩ませていたわけですけれども、昼食をすませると、細君から、昼から保護者説明会とPTAがあるので、息子殿をよろしく頼む、という話で、、、

いゃ~ア、「頼むといわれましても・・・」

……というのが正直なところなのですが、

「要するに締切ぎりぎりまで手を付けなかった自分が悪いのでしょう」

……と模範解答を提示されてしまいますと、応答の使用もありませんので、

①頭をひねる(=智慧を沸かす)→②入力する→③子供と遊ぶ→再び①へ

……という極めて生産性の低い一日を送ってしまいました。

せっかくの休みでしたがガックシというところです。ま、自分の蒔いた種であることにはかわりませんので、「何も言えなくて・・・」黄昏って感じです。

ともあれ、なんとか締切ぎりぎりには仕事を済ませましたが、そのころには息子殿もさらに元気になっておりましたので、夕食後もひきつづき、その応対というわけで、この時間です。

何かをやろうという気にはなれませんので、まったりと直接学問の仕事に関係しない本でもゆっくりと飲みながら目をとおし、早めに沈没しようかと思います。

ザビエルの独白ではありませんが、ヨーロッパだけでなく、この現代日本も、まさに「つきあわなければならない人びとがあり、両親と祖国と親族を愛し、友人と交わり、また、生きていくために便利なことがたくさんあり、病気の治療法もその他のこともいくらでもあるので、神にだけすべての望みをかける必要は全然ない」のですが、そういうものがない分、かえってうまく時間をつくっていかないと知らず知らずのうちに「流れていく」ものですね。

「神から無上の恩恵を賜っていることを考えるにつけても私たちは恥ずかしくなり、自責の念にかられます」というものでございます。

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著者:ピーター・ミルワード,Peter Milward,松本 たま
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