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「その問いは、もはやたずねるべきことが何もない真夜中に、ひそやかな興奮に身をまかせて立てるひとつの問い」なのですが--

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 「哲学とは何か」という問いをたてることができるのは、ひとが老年を迎え、具体的に語るときが到来する晩年をおいて、おそらくほかにあるまい。実際、文献目録などまったく取るに足らぬものである。その問いは、もはやたずねるべきことが何もないも夜中に、ひそやかな興奮に身をまかせて立てるひとつの問いなのである。
    --ジル・ドルゥーズ、フェリックス・ガタリ(財津理訳)『哲学とは何か』河出書房新社、1997年。

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こんばんわ。
なんとか無事に哲学の授業が済み、そのまま市井の職場へ移って仕事をしている最中ですけども、ようやく休憩です。

すこし、リラックス。

「『哲学とは何か』という問いをたてることができるのは、ひとが老年を迎え、具体的に語るときが到来する晩年をおいて、おそらくほかにあるまい」と、フランスの現代思想家ドゥルーズ(Gilles Deleuze,1925-1995)+ガタリ(Pierre-Félix Guattari,1930-1992)が意味深に『哲学とは何か』の冒頭で挑発的な描写をしておりますが、その警告を無視してしまった所為でしょうか。

疲れております。

真っ昼間から「哲学とは何か」などとしたものですから……。

ただ、その疲れは、すこしここちのよいすがすがしい疲れといえばいいでしょうか。

まあ、この手の問いは、「その問いは、もはやたずねるべきことが何もない真夜中に、ひそやかな興奮に身をまかせて立てるひとつの問い」というわけですから、深夜にいっぺえやりながら、探求すべき問いということは承知しておりますので、まあ、連日いっぺえやっておりますが、それでも連日その問いを探求することもできないんです。

なにしろ「深夜」にやるにしましても、「その問いは、もはやたずねるべきことが何もない真夜中」にやるように推奨されておりますし、たしかに、その問いの段階へ入る前の問いが山積しておりまして、そちらを片づけるのが精一杯というところもあり、「哲学とは何か」などとたずねるのは、まあ、これも月に1-2度ぐらいでしょうか。

でわ、それより下位の問いとはなにかといえば、

「どうして梅雨はうっとおしいのだろう」
「どうして〝つゆ〟は漢字で書くと『汁』になってしまうのだろう。『しる』って読んでしまうぢゃないですか?なんでだろう」
「どうして菅直人はイラチなのだろう」
「どうして日本酒をやると悪酔いするのだろうか」

……などと駆けめぐるものですから。

さて、本日は、まあ、「哲学とは何か」に収斂していく問題を学生さんたちと一緒に悩み考えることが出来ました。なんらかの答えが「これだ!」とファイナル・アンサーされたわけではありませんが、ひとつのいい時間を共有することができたのではないかと思います。

深夜にひとりでやると堂々巡りするのですが、日中に仲間たちとやるとなかなか奥深い思考経路をたどることがますので、これこれで自分としましてもいい機会です。

ドゥルーズ+ガタリは、この序論の次の次の段落で次のように述べております。

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 概念(コンセプト)は、やがてわたしたちが見るように、その定義に寄与する概念的人物を必要としている。友は、そのような人物のひとつであり、それについては次のようにさえ言われてさえいる--友(アミ)は、友愛(フィロ)-知恵(ソフィア)、〔哲学(フィロソフィー)〕のギリシアにおける起源を明かす証人である--他の諸文明は、<<賢者>>を有してはいたが、ギリシア人は、たんにより謙虚な賢者であるというのではない「友」を提示している--まさにギリシア人が、<<賢者>>の終焉を承認し、賢者のかわりに、哲学者、知恵の友、すなわち知恵を求めはしても、知恵を明白なかたちで所有するものではない者を提示したのであろう。ただし、哲学者と賢者のあいだには、あたかも目盛りで読みとれるような、程度上の差異だけがあるのではないのだろう。
    --ドゥルーズ、ガタリ、前掲書。

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ひとりでやるのも大事なんですけどね。
みんなとやるのも大切なんですよね。

履修者のみなさまありがとうございました。

でわ、仕事へ戻ります。

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