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「まさに、手練の早業といよりほかない」のだがウザイらしい

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 不二楼へは、よくやって来る池田辰馬だけに、座敷女中の案内もなしに雪隠へ入り、用をすませて廊下へ出た。
 廊下の向こうから躰の大きな男が、ゆっくりと、こちらへ歩んで来るのが見えた。
 頭巾をあたまへ乗せ、立派な道服のようなものに巨体を包んでおり、茶道の宗匠のようにも見えた。
 その音が辰馬を見ると、
 「や……」
 おどろいて、すぐに、にっこりと笑いかけつつ、
 「池田辰馬様ではございませぬか」
 声をかけてよこした。
 「……?」
 辰馬には見おぼえがない。
 「どなたでござる?」
 「されば……」
 いいかけた男が辰馬の背後を見やって、
 「この御方が池田辰馬様じゃ」
 声を投げたものだから、自分の後ろにだれかがいるのかとおもい、辰馬が振り向いた。
 その瞬間であった。
 すぐ間近まで近寄っていた大男の……いや、藤枝梅安の右手が伸び、隠し持っていた仕掛針を池田辰馬の延髄へ突き入れた。
 まさに、手練の早業といよりほかない。
 ぎくりと、こちらへ振り向いた辰馬の傍を、すっと梅安が擦り抜けた。
 仕掛針は辰馬の延髄へ深く突き込まれたままである。
    --池波正太郎「寒鯉」、『仕掛人・藤枝梅安 四 梅安針供養』講談社文庫、2001年。

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仕掛人は、その身分を市井の人に露見してはいけないのが定石ですが、宇治家参去は仕掛人ではございませんので、その身分を市井の人に露見しても問題ないわけですが、なかなか市井の人の一人である家人は……

「わたしが何をやっているのか」

……を了解してくれることがほとんどありません。

まあ、テキトーに「キリスト教」関係のなんかを学問としてやっていて、持っている講座としては哲学と倫理学でテキトーな話をやっているのだろう・・・

……というもくろみのようなのですが、

こまかく、これとこれとこれが私の専業なのよねん……っていう部分を深く理解しないといいますか、確認しようとしないといいますか、全く相手にしていない……というのが現状です。

人文科学研究者の末端でぜえぜえやっている身ではありますが、まあ、細君にはきちんと私が何をやっているのかぐらいは理解して欲しいというか、把握ぐらいはしておいてほしいというのが人情ですが、、、

「めんどくさい」
「わけがわからん」
「しかもカネにならない」

……という始末でして、、、

まったくorzです。

さてそういう前提条件ですが、、、

細君の奴が、テレビか何かで見たのでしょうか……。

「アーミッシュ(Amish,在米のプロテスタント諸派。ドイツからアメリカへ移民した当時の生活を守ることで有名)って何???」

……って聞いてきたので、

完膚無きまでに説明したのですけれども・・・

「説明が過剰。だから研究者とか学者とかいう連中はうっとおしい」

……とのことだそうな。

をい!

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梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)
配信元:電子書店パピレス
提供:@niftyコンテンツ

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