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「こりゃあ、どうも……ふむ、ふむ。こいつは、へえ、たまらなくうまい」 名古屋の味と酒の歳時記(2)

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 「いや、どうも、こんなにしていただいたのじゃあ、わるうございますねえ」
 恐縮しながらも明神の次郎吉、わるい気もちではなかった。
 行き倒れの坊さんの始末をしたのは、はじめての次郎吉であるが、これまでには小さな善行を何度もつみかさねてきていて、そのたびに、人びとから感謝されるときのうれしさは、
 (こいつ、たとえようもねえ……)
 ものなのである。
 他人のものを盗み取る稼業ゆえに、盗(つと)めをはなれているとき、他人へつくす親切には骨惜しみをしない。
 差し引き勘定で、
 (このおれは、きっと、畳の上で死ねるにちげえねえ。いや、神さま仏さまが、それぐれえのことをして下さらあな)
 などと、思っているのだ。
 それにしても、今夜は特別に気持ちがよかった。
 なんといっても、浪人ながら大小の刀を腰にした左馬之助が、
 (取るに足らねえ、このおれを荷車に乗せ、梶棒を把っておくんなすったのだものなあ)なのである。
 三次郎は、先ず、鯉の塩焼を出した。
 鯉の洗いとか味噌煮というけれども、実は、塩焼がいちばんうまい。
 酒も、とっておきのを出してくれた。
 「こりゃあ、どうも……ふむ、ふむ。こいつは、へえ、たまらなくうまい」
 次郎吉は、舌つづみをうち、「あんまりのむと、こんなあうめえものが腹へ入りません。ですからすこしずつ……」と、なめるように、ゆっくりと酒をのんだ。
    --池波正太郎「明神の次郎吉」、『鬼平犯科帳 8』文春文庫、2000年、108-110頁。

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ということで、その(2)w

さて初日の講義をおえるともはやふらふら。
何しろ2時間ぐらいしか寝ておらず、またしても忘年会といいますか、本葬といいますか・・・。

一端、ホテルへもどってから、再び名古屋駅に向かい、名古屋っぽい「派手」で「エキサイティング」な趣向?で知られる「戦国浪漫 天下統一 名駅店」へ移動。

くのいちや裃姿のスタッフに少しドン引きしながら、今回は飲み放題のコース料理。
やはり前日の鯨飲がたたっておりましたので、次郎吉ではありませんが、

「あんまりのむと、こんなあうめえものが腹へ入りません。ですからすこしずつ……」

ということで、鯨飲することもなく、料理を味わうというよりも、再会や新しい出会いに「舌鼓」という2時間をゆっくりと楽しく過ごさせて戴きました。

11名の猛者たちに、感謝いたします。

■ 戦国浪漫 天下統一 名駅店
愛知県名古屋市中村区名駅南1-4-12 ガーデンビル2F
052-571-4192
http://r.gnavi.co.jp/n010401/

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さて、これで終わるわけにもいきませんから(苦笑

「鳥開 総本家 名駅南店」へ移動。
フリーで入りましたが、22時前でしたから、ちょうど座席も空いており、まずは乾杯。

ビールしか呑んでなかったので、ここでは、久保田(百寿)×1、黒龍×2を竹筒の徳利でゆっくりと頂きながら(お銚子ももちろん青竹)、名古屋コーチンの焼き物を堪能させて頂きました。

揚げ物や手羽先は頼まず、焼き物1本で勝負させて戴きましたが、名古屋コーチンにこだわり抜いた料理の数々に、鶏の料理道奥深しとため息がでるばかりです。
肉といえば、イコール牛という単純な見取り図はもはや名古屋では通用しない・・・ただそのことを深く実感した次第です。

店の作りも掘り炬燵の座敷がゆっくりとつくられてい、なかなか落ち着いたたたずまいです。ゆっくり味わいながら、仲間達と丁寧に言葉を交わすには絶好の隠れ家とでも評せましょうか。

■ 鳥開 総本家 名駅南
愛知県名古屋市中村区名駅南1-17-14
052-561-7705
http://r.gnavi.co.jp/n126502/

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24:00に店を後にしてから、錦のホテルへと向かったわけですが、近辺にホテルをとっているオッサン3人で最後の戦いがここから開始です。

昨年も利用させていただいた、深夜まで営業している高級蕎麦処「百寿庵」です。
場所的に、水商売の方々が待ちあわせに利用されることが多い店舗ですが、出してくれる蕎麦は本物。つゆが少々「辛いか」という感はありますが、やはり呑んだ後は、「蕎麦」に限ります。

ということで、不良オヤジ3人組はのれんをくぐるのでありました。
私はといいますと、定番の「茶蕎麦」をお願いしてから、信州風に大根おろしをいれてずるずると。

辛いつゆだからこそちょうどほどよく中和されて深い味わいに酒で疲れた臓器が回復するというわけです(苦笑

■ 百寿庵
愛知県名古屋市中区錦3-13-7
052-951-5661
http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230103/23000287/

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同道した方々と再会を帰して、それぞれのホテルへ。
しかし、「何かたらねぇ」ってことで、コンビニでビールを買い込み呑んだことは言うまでもありません。

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翌朝はすっきり起床。
蕎麦が効果覿面だったようですネ。

いつもより早めに目覚めたので細君からのモーニングコールが不要になった旨、電話をいれたり、ホテルを後にする片づけをやったりしてから、会場へ移動。

最終講義まで、びっちりと学生さんひとりひとりと白熱教室をさせて頂いた次第です。

最終講義が済んでから、受講生の一人が、教員志望ということでしたので、教育実習もすませ、本年度で卒業予定の学生さんも参加しておりましたので、

「じゃあ、少し話をしながら、ゆっくりしますかッ」

ってことにてタクシーにて名古屋駅・高島屋(JRセントラルタワーズ)へ移動。
日曜の夕刻でしたので、どこもかしこも込んでおり、「テラス席でしたら開いてます」ということで、カフェーといいますかビストロといいますか、“こじゃれたガレット料理”やへ着席w ⇒ 「ガレット料理 ブレッツカフェ クレープリー」

ガレットと呼ばれるそば粉の特性クレープの簡単なディナーセットを頼んで、しばし懇談。

テラス席ですが、暖房もあれば、膝掛けストールも準備されており、28席のテラス席をほぼ独占するような状態で、味わいつつ、丁寧に話し合うことができたのは幸いです。

とくに通信教育で大学の学問を学ぶ場合、どうしてもひとりひとりの人間が孤立してしまいがちです。そうなると苦しくなってしまう。先に進めなくなってしまう。そういうことが多々あります。

だからこそ、人間は人間と結び合っていく、このことが大事と思い、一席を設けましたが、正解だったようです。

ここではエビス×2、ハウスワインのシャルドネをグラスで一杯やってこ1時間。
再会と成長を期して、店を後にした次第です。

■ ガレット料理 ブレッツカフェ クレープリー
JR名古屋高島屋13F
052-569-1185
http://www.jr-takashimaya.co.jp/

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さて……。
これで呑み足りるわけもなく、新幹線の発車までには時間があるということで、卒業予定の学生さんも……ちょいと“足らない”……などと抜かしておりましたので、蕎麦屋「やぶ」にして小休止。

おでんセット(アルコール1品とおでん(5点もりくらい?)+小鉢)を頼んで再度乾杯。

速攻でビールが学問への情熱によって蒸発しましたので、地酒をオーダー。

メニュー見てから「これを呑まずんば帰京できず」というこで(株)萬乗醸造の「醸し人九平次 純米吟醸 件の山田」を1杯。

はっきり言って、酒に「破れました」。

上手すぎました。

最終講義で泣くようなものです。

「醸し人九平次」シリーズでは、「ベーシック純米吟醸」と呼ばれる一品ですが、ワインのような香りと深い味わいにはもはや脱帽という次第です。

■ 蕎麦屋 やぶ JR名古屋駅店
住所:名古屋市中村区名駅1-1-4
   JR名古屋駅構内うまいもん通り内
電話:052-541-5698

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サクッと呑んでから、新幹線の人へ。
名古屋駅で買ったスーパードライのロング缶は乗車してからすぐ呑みましたが、そのまま、車中では卒倒していたようで、気が付くと新横浜w

大関のワンカップを買っておりましたので、これは呑んでおかないとマズイと言うことでほぼ一気呑みw

そして東京駅へ。
中央線で最寄り駅の国分寺で下車しましたが、、、

不覚ながら・・・

「なにかが足らない」

⇒ ということで、「居酒屋 ぶんじ 国分寺店」で途中下車。

はやく帰れよ!ってことですが、不覚ですからイタシカタありません。

晩酌セット(小鉢×5、酒×2)というお得なセットをお願いしてから、プレミアムモルツの生中、冷や酒がまたしても蒸発したので、山崎ハイボールを4杯ほどやりながら、メバルの唐揚げなど楽しみつつ、満足を覚えたので、自宅へ。

■ 居酒屋 ぶんじ 国分寺店
東京都国分寺市本町2-10-5 3F
042-323-3238
http://r.gnavi.co.jp/g179305/

いやはや、しかし、よく呑んだなw

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鬼平犯科帳〈8〉 (文春文庫) Book 鬼平犯科帳〈8〉 (文春文庫)

著者:池波 正太郎
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