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卒業式中止のなか卒業される皆様へ

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卒業される皆様へ

卒業式の中止には驚いております。

言葉が出ないのが正直なところですが、言葉は人間を生かすものでもあれば人間を殺すものでもあります。

決して「中止」という「言葉」に圧倒されないで欲しい。
それよりも「中止」という言葉から人間を「生かす」きっかけを創っていきたいと思います。

だけど、、、

悲しい人は悲しいから泣いてください。
涙を流す人は涙を流してください。
空元気をはって突っ張る必要はありません。

、、、それは向き合った事実ですから。


それでいいのです。

しかし、それで終わらせないで生きていくことができるのも人間という生き物なんです。
そのことだけは失念しないようにしましょう。

人間を生かす言葉を立ち上げていきませんか。

その言葉を紡ぎ出すことで今までの自分から「卒業する」。

確かに「式典」をすることが今やるべき事なのかはどうかの判断は僕には分かりません。安全性やライフラインの問題を勘案すると東京の一極に大勢の人が集まるべきではないのかもしれません。

卒業式は確かに行うことができません。

そう「中止」となりました。

だけど「中止」できない「今やらなければならないこと」は歴然として存在します。

寝ることもそうだし、ご飯をいただくこともそうだし、洗濯することもそのひとつです。
災害への支援もあれば、節電もそうだし、仕事や課題にとりくむこともそうでしょう。

それは人によって違います。

しかし大切なことは、「悲しみ」に惑溺しない、ふりまわされないことです。
そして日常生活と人間世界から離れていかないことなんです。

だからこそ、離脱することもできない不可避の日常生活を一緒に丁寧に生きていくことから始めましょう。

泣いたひと、涙をながしたひと、そして我慢したひと。
少し時間がたってから空を見上げてください。

今日も月は照り、星が煌々と輝いております。
朝になれば陽がのぼり、夕方になれば沈みます。

月や星、そして太陽も毎日「営み」を続けております。

僕たちも僕たち自身の営みを「新しく」続けていきましょう。
その決意と祈りと実践が僕たちの「卒業式」です。

そして式典のない卒業式を経験できるのも今回の卒業式だけです。
誰も真似できません。

ひとりひとりが唯一の卒業式を迎える卒業式です。

丁寧に生きていきましょう。


詩聖タゴールは次のように謳っております。

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 あなたの贈り物は私たち人間のすべての必要を満足させてくれ、しかもそっくり其の儘あなたのもとに戻って行く。
 河は日々の仕事をしなければならず、野や村を横切って急ぎ去り、しかもその絶えせぬ流れはあなたの足を洗いに戻って行く。
 花はその香りで空気を薫らせるが、しかもその終局の勤めは、あなたに身を捧げることである。あなたを礼拝して世界は貧しくはならない。
 詩人の言葉のうちから、人人は自分の気に入る意味を受けとるが、しかも、その言葉の終局の意味はあなたに向けられている。
    --タゴール(渡辺照宏訳)『タゴール詩集 ギーターンジャリ』岩波文庫、1977年、289-290頁。

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行動に意味を与えるのは、僕たちひとりひとりなんです。

道は自然には創られません。

荒野に自分たちの道を創っていきましょう。

荒野から卒業し、世界に意味を与えていくのが僕たちの卒業式。

以上。

呑んでいて感傷的に書いてしまってすいませぬ。


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