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「勇気、廉直、友と理想に対する忠誠心、親切、ユーモア、節度、正義」を備えること


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 しかも、諸国の王たちから尊敬を受けていることもさりながら、これらの書簡--たとえ真作ではないとしても、早い時期の証言としてけっして価値のないものではない--にうかがわれるところからすれば、プラトンはもっと普通の階層の人びとにも同じように心底から手を貸そうと心を砕いており、身内や知友やその他だれであれ困った人びとのためにとあれば、たとえ奴隷たちのためでさえ、できうるかぎりのことをしてやろうと考えているのである。気むずかし屋であっっという評判がプラトンにはあるが、彼は人びとの快活さを好んだようである。そして、たしかに、彼の対話篇を読んだ人はきっと認めるように、彼自身きわめて魅力的なユーモアのセンスの持ち主であった。
 要するに、彼は人間の本性を深く見通した人であった。勇気、廉直、友と理想に対する忠誠心、親切、ユーモア、節度、正義を備えた人であった。彼は神の定めたよき目的がこの世界を一貫していることを常にかわることなく確信し、彼の生をこの目的に合致させることが、人間の義務にして最大の特権であることを信じた。プラトンの尊厳は、自らが神から与えられた使命の遂行者であることを実感している人間の尊厳にほかならなかった。神命とは非道徳性や純然たる機械論的人生観と闘い、また宗教的なことがらをないがしろにする態度に敵対することであった。彼が信奉するのは「真の哲学」の語る教えであった。「真の哲学にまさる贈り物がかつて人類に到達したことはないし、今後もありえないでしょう。それをわれわれに与えたのは神々なのです」。人間にとってこの世で最も大事なことは知識と徳を獲得することである。「その報酬は大きく、しかもその希望は大いにあるのだから」。
    --R・S・ブラック(内山勝利訳)『プラトン入門』岩波文庫、1992年、85-86頁

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なんとか五回目の哲学の講義終了。

本年度前期は、東日本大震災の影響にて、通常半期15回の授業を、授業開始がゴールデンウィークあけからという都合上にて、11回で済まさなければならないので、組み立てになかなか骨を折る状況なのですが、通常よりチョい早いペースにてイントロと、哲学の誕生の部分はなんとか終了させることができました。

大学からはクロニクルな哲学史を年代順にやる必要はない……って話で授業を組み立てているのですが、それでもやはり「基礎知識」としては、

①「哲学とは何か」という部分
②哲学の流れ
③哲学が誕生した瞬間(古代ギリシアのソクラテス、プラトン、アリストテレスの三段活用w)

……に関しては言及しないことには、テーマ別の問題に踏み込むことはできませんので、どうしてもこの辺を割愛しながらやるというのは非常に難しく、……そのぶん、履修者には大変も申し訳ないのですが、それでもはしょらざるをえないところはありますので、その分は教材で自習依頼になってしまい、、、忸怩たるところはあるのですが、なんとか無事、終了というところでしょうか。

リアクション・ペーパーをみていると、そうした状況にもかかわらず、履修してくれたひとりひとりが、それなりに理解を深め、納得してくださっていることに感謝です。

さて……。

来週からテーマ集中型の講義内容構成。

「震災で11回しか授業なかったのよねん……orz」

……なんてことにはいたしませんので、どうぞよろしくw


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