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「今週の本棚:『諸君!』『正論』の研究 保守言論はどう変容してきたか 上丸洋一著(岩波書店・2940円)」『毎日新聞』2011年8月28日(日)付

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「今週の本棚:『諸君!』『正論』の研究 保守言論はどう変容してきたか 上丸洋一著(岩波書店・2940円)」

 二つのオピニオン誌を軸に、戦後の言論、思想状況の一断面を明らかにした労作だ。著者いわく「保守」は日本の戦争を侵略とみるか、自衛とみるかに分かれた後者が「右」である。『諸君!』にはかつて侵略戦争論が、『正論』には昭和天皇退位論が掲載された。そこには多様性と柔軟性があった。近年の両誌の印象が強い評者にとっては、驚きである。
 だが、靖国神社のA級戦犯合祀問題をきっかけに「右」に傾いてゆく。論敵への必要以上に攻撃的な物言いや非寛容、非柔軟の論調は特定の読者にはうけるかもしれないが、支持は広がりにくいだろう。『諸君!』は2009年に休刊。著者は「堕落の果て」と手厳しい。では「右」側の議論に存在意義はなかったのか。反論を読みたいところだ。(栗)
    --「今週の本棚:『諸君!』『正論』の研究 保守言論はどう変容してきたか 上丸洋一著(岩波書店・2940円)」『毎日新聞』2011年8月28日(日)付。

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著者:上丸 洋一

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