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教養とは何か? 教養の目的は?

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 教養とは何か? 教養の目的は?
 彼の最も高貴な同時代人たちを理解し助成すること。
 生成しつつある、やがて来たらんとする人々を準備すること。
 教養は、陶冶されるべきものにのみ関係し得るのであり、叡智的性格には関係し得ない。
 教養の課題。彼の民族の最も高貴な志向の中で生きかつ活動すること。
 したがって、単に受容し学ぶだけでなく、生きること。
 歪められた線から彼の時代と民族を解放すること、その理想像を眼前にもつこと。
 歴史の目的。この像を固持すること。
 哲学と芸術。歴史は一手段である。
 最高の精神を永遠化すること。教養は最も高貴な精神の不滅性である。
 苦難との途方もない格闘--光明をもたらす威力としての教養。
 徹底的に生産的に理解すること。
 人間の判定は、徹頭徹尾教養に依存している。
 教養のある人々の任務。誠実であること、そして一切の偉大なるものへの関係の中に実際に自分を据えおくこと。
 教養とは、偉大な目標を目的とし偉大な諸精神を意とした生活である。
 出発点。教養ある人間の観点からの、また教養なき学識者の観点からの、ゲーテの考察。もしくは、ショーペンハウアー。
 偉大にして生産的なものに対する理解。あらゆる人間において、善にして偉大なものを承認すること、そしてあらゆる中途半端にして薄弱なものに対する憎悪。
 星座の下で生きること。逆転した名声。それは後世の最も高貴な感情の下で生き続けることである。教養とは、前代の最も高貴な感情の下で生き続けることのうちにある。偉大にして善なるものの不易性。
 人間の無常さと教養。人間の最も重要な諸要求そのものは、後の諸世代の全潮流に対する彼の関係から導出され得る。
 偉大なるものを先んじて生きるために、偉大なものにならって生きること。
 すべては、偉大なものが正しく教えられることにかかっている、
 そこには、教養の働きは基づく。
 これが、よって以てわが現代の測らるべき規準である。
    --ニーチェ(渡辺二郎訳)「われわれの教養施設の将来について」、「哲学者の書」、『ニーチェ全集』3巻、ちくま学芸文庫、1994年、197-199頁。

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ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche、1844-1900)の教養論の佳境となる一節。

ニーチェは時として奇論を吐く人物として受け止められがちですが、いやいやどうして、キチンと読むならば、正論しか述べてませんよw


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