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生命や人生の疑問に専従者が満足な答えを示せないことが根本的な問題だ

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trend:オーストリア 「脱カトリック」急増

 【ウィーン樋口直樹】キリスト教の守護者を任じたハプスブルク帝国の末裔(まつえい)の国オーストリアで、カトリック教会からの脱退者が激増している。昨年は全教徒の約1・5%に当たる8万7000人余を記録した。ナチス・ドイツ時代に導入された世界的にも特異な「教会税」制度への不満がくすぶる中、聖職者による性的虐待が次々と明らかになり、教会への不信感が一気に表面化している。
 「きっかけは教会税の請求でした」。ウィーンでソフト会社に勤める男性(30)は、故郷の教会から昨年脱退した事情をこう語る。男性は生後間もなく洗礼を受けたが、物心がついてから教会に共感することはなかった。にもかかわらず、就職すると四半期分として170ユーロ(約1万8000円)の支払いを求められた。信仰のためにお金を払わなければならないことが許せなかったという。
 オーストリアのカトリック教徒は就職後、収入の約1%を教会へ納めなければならない。正式な手続きを経て教会からの脱退を宣言しない限り、免れない。無視すれば教会から訴えられる。1938年にオーストリアを併合したヒトラーが、教会への国家援助をやめる代わりに、教会による信徒への半強制的な集金システムを導入した。「徴税」のための名簿があるからこそ、教会脱退者数が明確になる。
 80年代に年間3万人台だった脱退者は90年代に4万人台、00年代には5万人台に増加。ウィーン大学のヨハン・ポック教授(カトリック神学)は「ますます多くの人が、自ら共感できない団体(教会)にこれ以上お金を払いたくないと考えている」と指摘する。
 そうした中、聖職者による未成年者への大規模な性的虐待が明るみに出た昨年は、9万人近くに跳ね上がった。
 ただ、改革派聖職者らが参加する民間団体「We are Church」を主宰するハンス・フルカ氏は「性的虐待は表面的な理由に過ぎない」と語る。生命や人生の疑問に教会が満足な答えを示せないことが根本的な問題だと分析するのだ。
 教会の古いしきたりを改め、決定過程に信徒を加え、聖職者レベルでの男女同権の実現や人道的な性的道徳の再構築、離婚や同性愛の容認などを進めるべきだ--。
 脱退者の激増を受け、こうした改革を求める声は教会内部からも強まっているが、依然として少数派に過ぎないのが実情だ。
    --「trend:オーストリア 『脱カトリック』急増」、『毎日新聞』2011年10月24日(月)付。

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問題の本質は、「生命や人生の疑問に教会が満足な答えを示せないことが根本的な問題だ」という指摘もある。

だとすれば、これはカトリックにだけ限定された問題ではなく、あらゆる現代の矛盾に対する誠実さを誤魔化そうとする宗教全てに関する問題であることは間違いない。

僕は近代以前の「教会にいけば何でもわかる」という「式」の完全調和世界を望もうとは思わないけれども、そういう世界観が崩壊した後、様々な問題に対して「目をつぶる」、「回答不可能」とシラを切るというのはあまり好きじゃない。

専従者は何も答えてくれない。

そして僕のようなヘタレ神学研究者ですらも、さまざまな問題が直接投げかけれてくる。

ちょいと勘弁してくれと思うことも屡々あるんだけど、ひとつひとつ「誠実」に対応していきたいとは思う。

だけど、その「誠実」さというものが、専業者から「あのひとはおかしい」とかって揶揄になることが多く、その辺りは少し「なんだかな」……とは思うんだけど。

まあ、いいやw

……って「よくない」(涙

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