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欲望の最大限、仕事の最大限、資本の最大限、生産能率の最大限、野心の最大限、権力の最大限、外的自然改変の最大限、交渉と交易の最大限に対峙する「最大限」の挑戦。

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 『ヨーロッパ精神』の君臨するいたるところに、欲望の最大限、仕事の最大限、資本の最大限、生産能率の最大限、野心の最大限、権力の最大限、外的自然改変の最大限、交渉と交易の最大限が現れているのが見られるのだ。
 これらの最大限の総体が『ヨーロッパ』である、或は『ヨーロッパ』の相(イマージュ)である。
    --ヴァレリー(渡辺一民・佐々木明訳「ヨーロッパ人」、『ヴァレリー全集11』筑摩書房、1978年。

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ヴァレリー(Ambroise-Paul-Toussaint-Jules Valéry, 1871-1945)のいうとおり、環境問題や産業社会や経済システムのひずみ等々、現代社会の問題点の原因を「○○の最大限」という「ヨーロッパ」に認めることは否定できません。

しかしだからといって、「自然に優しい」だとか「ほほえみの人情」などというフレーズとともに頭をもたげてくる、例えば、アニミズムだとか、東洋的なるもの、というものを安易に持ち上げて、こちらを新しい理念にすれば万事解決するという発想に首肯することもできません。

確かに「ヨーロッパ精神」における「○○の最大限」が問題を引き起こしたのは事実ですけれども、それに「対処しようとする方向性」を「最大限」に取り組もうとする挑戦も「ヨーロッパ精神」から出てくる事実を忘れてはいけないからだ。

別に西洋が偉くて、東洋はダメだというわけでもないし、東洋が偉くて、西洋はダメだというわけでもない。

そういう価値観の対立だけを継続して問題に目を閉ざしてしまうことが一番恐ろしい。

また少し西洋に肩入れして踏み込んで付け加えるならば、東洋の伝統的エートスというのは「忍従」という構造で「問題」に対する挑戦というものがどちらかといえば、及び腰だった経緯もあるから、安易にそれに依存することには警戒的になってしまう。

まあ、いずれにしても、最大の原因は人間そのものに起因するわけだから、そこを直視したうえで対応しなければならないわけだけら、西洋だの東洋だの言っている「暇」もないのがリアルなところなんですけど。

こうした議論になってしまうと、そこも見落とされガチだから、議論に酔う人を見かけると、自分自身を振り返らないその脳天気さに驚くと同時に、ちょいと辟易とすることがよくあります。

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