« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『私たちは“99%”だ ドキュメント ウォール街を占拠せよ』=『オキュパイ!ガゼット』編集部・編」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「今週の本棚・この3冊:原発=村田喜代子・選」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 »

風邪ではじまり風邪おわるゴールデンウィークorz

101

ゴールデンウィークが終わろうとしておりますが、結局のところ「風邪」で始まり、「風邪」で終わるといういつものパターンという不始末。

まあ、寒暖の差の激しい季節ですので致し方ないという話もありますが、今年はなんとか3日と4日を休みにすることができたので、それぞれ自分の用事、家族の用事で使うことができました。

さて先日から、アーレント(Hannah Arendt,1907-1975)に関する議論をまとめて読んでいたのですが、彼女とお互いを照射し合う関係であったユダヤ人女性思想家のヘラー(Agnes Heller,1929-)については、見落としてました。

今年は、少しヘラーの作品にも目を通していこうと思います。

-----

 アーレントとヘラーの両方にとってこれに劣らず魅力的であったのがゴットホルト・エフライム・レッシングであり、その独立独行の自己思惟(Selbstdenken)を前者は公然と、後者は密かに模範とした。二人がともにハンブルク市からレッシング賞を授与されたこと--アーレントは一九五九年、ヘラーは一九八一年--は適切であった。受賞講演ではそれぞれ、レッシングが多数の真理(アーレントの読み方によれば、意見)を掲げて絶対的真理を拒否したことを称え、原理主義的な道徳論を批判したことを称えた。また平等とか、友愛という共同体的きずなのような抽象的観念と対立する、公共的世界のなかの具体的な友情の重要性を彼が洞察していたことを賞賛した。そして二人とも『賢者ナータン』の重要性と、そのなかの名高い三つの指輪の喩え話をこめて語っており、それは彼女たち自身がユダヤ人であることを意識してのものであった。とはいえ、彼女たちの評価を勝ち得たのはとりわけ、哲学は個人の精神の事柄ではなく世界の事柄だというレッシングの理解ではなかろうか。アーレントにとってもヘラーにとっても、もっとも暗い時代にあってすら、哲学は世界を肯定しつつ、人間的交渉の間主観的領域、政治と文化の公共の場へのつながりを失ってはならないのである。
    --マーティン・ジェイ(今井道夫・吉田徹也・佐々木啓・富松保文訳)『力の場  思想史と文化批評のあいだ』法政大学出版局、1996年、95頁


-----


102


|

« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『私たちは“99%”だ ドキュメント ウォール街を占拠せよ』=『オキュパイ!ガゼット』編集部・編」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「今週の本棚・この3冊:原発=村田喜代子・選」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 »

告白・独白・毒吐の日々」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 風邪ではじまり風邪おわるゴールデンウィークorz:

« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『私たちは“99%”だ ドキュメント ウォール街を占拠せよ』=『オキュパイ!ガゼット』編集部・編」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「今週の本棚・この3冊:原発=村田喜代子・選」、『毎日新聞』2012年05月06日(日)付。 »