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「みんなの広場 教養教育の大切さを考えよう」、『毎日新聞』2012年12月09日(日)付。

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みんなの広場
教養教育の大切さを考えよう
大学生 19(京都市上京区)

 大学に入学してから発見したことがあります。一般教養科目のおもしろさと奥深さです。第一線で研究されている先生方の授業で、知的好奇心をくすぐられます。将来の損得勘定を抜きにして、縦横無尽に「知の世界」を旅することができるのは、大学生ならではのぜいたくだと思っています。
 しかし、現在は専門教育を重視する考え方が強いようです。国際競争力を磨くためといった実社会での有りようのみを考え、教育成果に「効率」という物差しを当てる傾向にあります。
 確かに日本を支える人材は必要です。しかし、そういう人物は、有用か無用かという枠を超えた知識を広げる中で自己を見つめ、人間としての深みを持つ人の中から生まれてくるのではないでしょうか。今後の日本を考えるうえでも、今一度、教養教育の大切さについて考えてもらいたいと思うのです。
    --「みんなの広場 教養教育の大切さを考えよう」、『毎日新聞』2012年12月09日(日)付。

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