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覚え書:「女子柔道暴力問題:『監督だけ』不本意 選手側声明、抜本改革求める」、『毎日新聞』2013年02月05日(火)付。

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女子柔道暴力問題:「監督だけ」不本意 選手側声明、抜本改革求める
毎日新聞 2013年02月05日 東京朝刊

 柔道女子日本代表の園田隆二前監督(39)の暴力行為などを告発した女子選手15人の代理人を務める辻口信良弁護士(大阪弁護士会)らが4日、大阪市内で記者会見を開き、選手側の声明文を公表した。この中で、「選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならない」と指摘し、全日本柔道連盟(全柔連)の指導体制の抜本的な改革を求めた。現時点で訴訟などは考えていないことも明らかにした。

 今回の事態を巡り、選手側の考えが明らかになったのは、間接的とはいえ、これが初めて。声明では、告発の理由を「憧れだったナショナルチームへの失望と怒りが原因。指導の名の下に、または指導とはほど遠い形で、園田前監督によって行われた暴力行為とハラスメントにより、私たちは、心身ともに深く傷ついた」と説明した。

 今後については「(吉村和郎)前強化委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形をもって、今回の問題解決が図られることは私たちの真意ではない」とした。

 15人は、昨年12月に日本オリンピック委員会(JOC)に園田前監督の暴力行為を告発する文書を提出。全柔連は、園田前監督を戒告処分とするだけで留任させる方針だったが、本人が1日に進退伺を提出して辞任が決まった。【中村有花】


◇「失望と憤りで告発」--声明文要旨

 私たちが全柔連やJOCに対して訴え出ざるを得なくなってしまったのは、憧れであったナショナルチームの状況への失望と怒りが原因でした。園田前監督によって行われた暴力行為やハラスメントにより、私たちは心身ともに深く傷つきました。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し励まし合ってきた選手相互間の敬意と尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員や強化体制陣の方針にも、失望し強く憤りを感じました。

 決死の思いで、未来の代表選手・強化選手や、未来の女子柔道のために立ち上がった後、その苦しみはさらに深まりました。私たちの声は全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。その後、JOCに駆け込む形で告発するに至り、一連の報道で、ようやく皆様にご理解をいただき事態が動くに至ったのです。前監督による暴力行為やハラスメントは、決して許されるものではありません。柔道をはじめとする全てのスポーツにおいて、暴力やハラスメントが入り込むことに、断固として反対します。

 選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならないと考えています。前強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形をもって、問題解決が図られることは、決して私たちの真意ではありません。

 今後行われる調査では、私たち選手のみならず、コーチ陣の先生方の苦悩の声も丁寧に聞き取っていただきたいと思います。競技者が安心して競技に打ち込める環境が整備されてこそ、真の意味でスポーツ精神が社会に理解され、2020年のオリンピックを開くにふさわしいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じています。
    --「女子柔道暴力問題:『監督だけ』不本意 選手側声明、抜本改革求める」、『毎日新聞』2013年02月05日(火)付。

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http://mainichi.jp/select/news/20130205ddm041040149000c.html


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