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覚え書:「今週の本棚:ディケンズ朗読短篇選集(II)=小池滋・西條隆雄編」、『毎日新聞』2013年02月03日(日)付。

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今週の本棚:ディケンズ朗読短篇選集(II)=小池滋・西條隆雄編
(開文社出版・1890円)

 読んで聞かせるといえば、大人や先生が子どもや生徒にということになりそうだ。それこそドストエフスキーやジョイスが読者に読んで聞かせるということは、ちょっと考えにくい。それなのに、大作家が読者の前で朗読して聞かせた?
 約一二年間で、合計四五〇回も? それを聞きに来た日との数は二千人を超えることもよくあった? まともな音響装置もマイクもなかった時代に? そんなこと……。
 そんなことが可能になる国はと言えば、おそらくイギリスしかない--ディケンズだ。勿論ありとあらゆる修辞法を自由自在に使いこなし、長編小説を連発した彼の作品を人前で朗読できるはずはない。どうしたのか。ディケンズ本人が朗読用に書き直したのである。「本邦初訳作品七篇」とあるのは本当である。
 たとえば、こうなるのだ。「大金持ちのミスター・ドンビーは、生まれて四十八年、大金持ちのミスター・ドンビーの息子は生まれて約四十八分。」 この父親は息子に「流通手形とか、通貨とか、貨幣の価値下落とか」について話してやりたいのだが、その息子の返事は、「お金って結局のところ何ですか」。(太)
    --「今週の本棚:ディケンズ朗読短篇選集(II)=小池滋・西條隆雄編」、『毎日新聞』2013年02月03日(日)付。

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