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覚え書:忘却を強いられるとき、われわれが抵抗する唯一の道は記憶することだ


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 ミラン・クンデラという作家がいます。チェコで苦しい経験をして、亡命して、いまなおパリに住んでいる人ですが、かれが、権力を持っている強い連中のやり方は、忘れさせることだ、ひどいめにあったことは忘れさせて、もう一度同じことをやらせようというのが権力の考えることだというんです。その反対に、記憶し続けること、覚えているということが弱い民衆の武器なんだ。弱い人間は覚えていなきゃいけない、記憶していなきゃいけない。忘却を強いられるとき、われわれが抵抗する唯一の道は記憶することだ、とクンデラはいうのです。それはブルクハルトの考え方とも重なり合っていると思います。
    --大江健三郎「井伏さんの祈りとリアリズム」、『あいまいな日本の私』岩波新書、1995年、134頁。

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あの日から本日で2年となりました。

いらだつことばかりなのですが、いらだつことで終わってしまうとそれこそ思うつぼなので、記憶しつづけていこうと思います。

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