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覚え書:「手話からみた言語の起源 [著]高田英一 [評者]いとうせいこう」、『朝日新聞』2013年03月24日(日)付。

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手話からみた言語の起源 [著]高田英一
[評者]いとうせいこう(作家・クリエーター)  [掲載]2013年03月24日   [ジャンル]医学・福祉

■言語は身振りから始まった?

 手話を使う人が身振りと一緒に音声でしゃべることがある。二つの言語の同時使用を「シムコム」と呼ぶらしい。
 著者はまず日本手話の起源などを語りながら、「シムコム」を人類が言語を獲得した起源としてとらえる。
 音声を当たり前のものと考えてしまえば、言語はまず音から始まり、文字化される。だが、ろう者を参考に思考する著者は、最初に身振り(指さし)があり、簡単な音が同時に発されただろうと言う。
 確かに集団で狩猟をする際には、どの獲物を追い込むかを指でさすのは自然だ。人類以外の動物はこの指さしを理解出来ない。猫に指さしをしても、先を嗅ぐだけである。
 身振りによって世界を分節した人類は、やがて壁画でイメージ言語を伝えあい、世界に散ってヒエログリフを編集し、単語を増やして音声が複雑化したと著者は推論する。
 人類史ゆえ証拠は少ない。だが、身振りと文字を、音声より前に置くというのは、まことに刺激的な論考である。
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 文理閣・2940円
    --「手話からみた言語の起源 [著]高田英一 [評者]いとうせいこう」、『朝日新聞』2013年03月24日(日)付。

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http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013032400014.html


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