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覚え書:「今週の本棚・新刊:『幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢』=西脇千瀬・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

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今週の本棚・新刊:『幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢』=西脇千瀬・著
毎日新聞 2013年03月31日 東京朝刊

 (藤原書店・2940円)

 明治初頭の東北に国際的な貿易港を造る計画があったことをどれだけの人が知っているだろう。宮城県出身の地域社会史研究者である著者は、この野蒜(のびる)築港(同県東松島市)の建設計画が<現在に連続する東北の後進性と、地域間格差と表裏をなす劣等感への分岐点だった>という認識に基づき、計画が地域ひいては東北に与えた影響を検証していく。

 <政府お墨付きの文明開化>は人々の生活や精神にどんな変化を及ぼしたのか、国の財政難の影響で工事が頓挫するまでの経緯はなぜ忘れ去られていったのか。「仙台日日新聞」「奥羽日日新聞」といった地元紙の記事を読み解き変遷を追う。

 「(宮城は)土地が肥沃(ひよく)ゆえに人民が怠惰」といった内省的な論調が、工事が進むにつれ西南地方への対抗心や警戒心を前面に出し「地域による自立」を叫ぶようになる。

 強調するのは、地域の人々が主体的に自らの歴史を語り直すことの重要性だ。野蒜も東日本大震災の津波で大きな被害を受けたが、著者は地元の「野蒜築港ファンクラブ」とともに地域誌『奥松島物語』の刊行を始めた。地域語りの実践が街の再生に何を付与するのか注目したい。(さ)
    --「今週の本棚・新刊:『幻の野蒜築港 明治初頭、東北開発の夢』=西脇千瀬・著」、『毎日新聞』2013年03月31日(日)付。

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http://mainichi.jp/feature/news/20130331ddm015070017000c.html


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幻の野蒜築港 〔明治初頭、東北開発の夢〕
西脇千瀬
藤原書店
売り上げランキング: 204,725


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