« 覚え書:「みんなの広場 優れた師と出会いたい」、『毎日新聞』2013年04月25日(木)付。 | トップページ | 覚え書:「書評:幸福の経済学 人々を豊かにするものは何か [著]キャロル・グラハム [評者]水野和夫」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。 »

覚え書:「書評:諏訪根自子 [著]萩谷由喜子 [評者]出久根達郎」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。

301_4

-----

諏訪根自子 [著]萩谷由喜子
[評者]出久根達郎(作家)  [掲載]2013年04月21日   [ジャンル]ノンフィクション・評伝 


■ナチスから贈られた名器の謎

 ショックだったのは、この人の死が半年もたってから報じられたことだった。それも外国の新聞が亡き人として取り上げていたため、確認して判明したのである。わが国では彼女は忘れられた「天才ヴァイオリニスト」だった。無理もない。若い音楽ファンでさえ、多く名前を知らない。独特の名は、根を養えば木は自(おの)ずから育つ、の意を込めて両親に命名されたという。
 会社員の娘である。来日した大ヴァイオリニスト・ジンバリストにその才能を認められ、十歳の天才少女と一躍はやされる。十六歳でベルギーに留学、パリからベルリンへ。
 ナチス政権下、宣伝相のゲッベルスから名器ストラディヴァリウスを贈られる。
 戦後この一件が彼女を苦しめた。名器はナチスの略奪品と非難され、返還すべきとの声もあった。彼女は沈黙する。
 本書は伝説の演奏家の初の評伝だが、根自子が大切に愛用した名器については、実妹が興味深い証言をしている。これも衝撃の意外さである。
     ◇
 アルファベータ・2520円
    --「書評:諏訪根自子 [著]萩谷由喜子 [評者]出久根達郎」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。

-----


http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013042100011.html

302_2


諏訪根自子 美貌のヴァイオリニスト その劇的生涯 1920-2012
萩谷 由喜子
アルファベータ
売り上げランキング: 15,902


|

« 覚え書:「みんなの広場 優れた師と出会いたい」、『毎日新聞』2013年04月25日(木)付。 | トップページ | 覚え書:「書評:幸福の経済学 人々を豊かにするものは何か [著]キャロル・グラハム [評者]水野和夫」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。 »

覚え書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/451663/51402172

この記事へのトラックバック一覧です: 覚え書:「書評:諏訪根自子 [著]萩谷由喜子 [評者]出久根達郎」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。:

« 覚え書:「みんなの広場 優れた師と出会いたい」、『毎日新聞』2013年04月25日(木)付。 | トップページ | 覚え書:「書評:幸福の経済学 人々を豊かにするものは何か [著]キャロル・グラハム [評者]水野和夫」、『朝日新聞』2013年04月21日(日)付。 »