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書評:平田オリザ『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』講談社現代新書、2012年。

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平田オリザ『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』講談社現代新書、読了。演劇人の著者よる新しいコミュニケーション論、教育の現場に関わるなかで、ハウツー教育と社会の要求のダブルバインドを踏まえた上で、何が「表現」(コミュニケーション)なのか、認識を一新する。


明治以降整備された国語教育は、対話型コミュニケーション創出をしようとしつつ、察し会う「コミュ力」を育む。わかりあえない他者を前提とした「対話」より気心の知れた仲間内会話ばかりを大切にするものへ。それが人を生きにくくしている。

会話NGで対話が万能ではないが、空気を読みあう協調性や、定型質問に対する模範解答の陳列が必要なのではない。他者とやりとする「社交性」と、沈黙を含めた多様な表現を認め合うことだ。著者は演じ分ける能力の一つのヒントを見出す。

「他人と同じ気持ちになるのではなく、話せば話すほど他者との差異がより微細にわかるようになること。それがコミュニケーション」。鷲田清一・評。鷲田評が著者のコミュニケーション概念の核をなす。読みやすい一冊ながら教育関係者必携。

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