« 覚え書:「書評:青い花 辺見庸 著」、『東京新聞』2013年06月23日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「プライドの社会学―自己をデザインする夢 [著]奥井智之 [評者]水無田気流」、『朝日新聞』2013年06月23日(日)付。 »

書評:イーヴァル・ロー=ヨハンソン(西下彰俊、渡辺博明、兼松麻紀子訳)『スウェーデン 高齢者福祉改革の原点 ルポルタージュからの問題提起』新評論、2012年。

101_3


本書はスウェーデンの老人ホームの現状を批判したヨハンソンの古典的名著『スウェーデンの高齢者』(52年)、『老い』(49年)を翻訳・収録した一冊。原著の写真も一部が収録されている。

高福祉で有名な北欧だがはじめからそうであったわけではない。その成果は勝ち取ってゆく歴史であった。当時の老人ホームは、障害者と同居の現代版姥棄山。前世紀的貧窮院時代の発想のままだった。

ヨハンソンは施設行脚を重ねる中で、施設への隔離主義の問題性を発見する。利用者ができるだけ社会と関わり続ける生活はできないのか。脱施設主義の主張はノーマライゼーションの先駆けといってよいであろう。

私事ながら病院で仕事をするようになり思うのは、施設は必要不可欠であるということ。しかし「そこに入れてしまえば問題は解決する」とは同義ではない。中身の絶えざる検討と共に、「共に生きる」を考えなければならない。


Resize1201

スウェーデン:高齢者福祉改革の原点: ルポルタージュからの問題提起
イヴァル・ロー=ヨハンソン
新評論
売り上げランキング: 791,930

|

« 覚え書:「書評:青い花 辺見庸 著」、『東京新聞』2013年06月23日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「プライドの社会学―自己をデザインする夢 [著]奥井智之 [評者]水無田気流」、『朝日新聞』2013年06月23日(日)付。 »

書評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/451663/52229528

この記事へのトラックバック一覧です: 書評:イーヴァル・ロー=ヨハンソン(西下彰俊、渡辺博明、兼松麻紀子訳)『スウェーデン 高齢者福祉改革の原点 ルポルタージュからの問題提起』新評論、2012年。:

« 覚え書:「書評:青い花 辺見庸 著」、『東京新聞』2013年06月23日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「プライドの社会学―自己をデザインする夢 [著]奥井智之 [評者]水無田気流」、『朝日新聞』2013年06月23日(日)付。 »