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覚え書:「今週の本棚・新刊:『戦後史の中の英語と私』=鳥飼玖美子・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。


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今週の本棚・新刊:『戦後史の中の英語と私』=鳥飼玖美子・著
毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊

 (みすず書房・2940円)

 同時通訳者から大学教育の現場へ身を投じた女性の自伝的随想に、日本が国際社会へ出て行った、輝かしい時代の歴史が刻印されている。

 最初に通訳という職業の悲喜こもごもが記された。國弘正雄、村松増美といった大先達たちの体験談は、過ぎ去った時代をほうふつとさせ、時代の変貌ぶりを実感させる。

 また、著者が優等生でなく(本当だろうか?)、外国人と自然に触れ合う環境に育ち、海外留学を経て、「偶然の積み重ね」で同時通訳者になったという回想には驚かされる。当時としては、何とも自然に社会へ出て、職業に就いたものである。

 さらに、外部からは華やかな仕事に見える通訳から、國弘が、<やがて自分の歌を歌いたくなるよ>と予言した通り、大学教員に転身したのも「偶然の積み重ね」だという。

 英語と日本人との関わりについて素直な意見も披露された。英語は、国際共通語としてコミュニケーションや相互理解のために必要であり、ネイティブ・スピーカーのような発音を目指すべきではないという主張にはホッとさせられた。さらに、現在の英語教育についてのさまざまな疑義もちりばめられている。(霧)
    --「今週の本棚・新刊:『戦後史の中の英語と私』=鳥飼玖美子・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

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[http://mainichi.jp/feature/news/20130908ddm015070026000c.html:title]


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鳥飼 玖美子
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