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覚え書:「今週の本棚・新刊:『明治国家をつくった人びと』=瀧井一博・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。


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今週の本棚・新刊:『明治国家をつくった人びと』=瀧井一博・著
毎日新聞 2013年09月08日 東京朝刊

 (講談社現代新書・945円)

 憲法は英語で「constitution」だが、これは、もともと「制定」「構造」などの意味を持つ。著者はこの「本来的に動態的な概念」に着目し、明治憲法を明治国家という「国制」の動態的な成立との関わりで捉え、憲法史に新たな視野を開いてきた。高く評価された『伊藤博文--知の政治家』(中公新書)の執筆と同時期に雑誌連載した文章をまとめた本書においても、著者の目はさまざまな史料から多彩な人物の思考の跡を取り出し、斬新な読みを示している。

 例えば、幕末に西洋へ渡った人々の報告や紀行文には、英仏等の「国制」である民衆による統治に驚きをもって接し、理解に努めた様子が書き留められている。中でも議会制度や民主的裁判を補完するものとして、新聞による公論の形成が注目されていたのは印象深い。

 伊藤や木戸孝允、山県有朋といった維新の元勲とともに、村垣範正(のりまさ)や栗本鋤雲(じょうん)、箕作麟祥(みつくりりんしょう)ら従来あまり注目されなかった旧幕臣、さらにジョセフ・ヒコ(アメリカ彦蔵)、法学者のクルメツキやグナイストらの意外な人々も含め、明治の国造りを彩った人物の思想と行動が生き生きと描かれているのが魅力だ。(壱)
    --「今週の本棚・新刊:『明治国家をつくった人びと』=瀧井一博・著」、『毎日新聞』2013年09月08日(日)付。

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[http://mainichi.jp/feature/news/20130908ddm015070038000c.html:title]


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