« 覚え書:「ルポ 虐待―大阪二児置き去り死事件 [著]杉山春 [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「連続シンポジウム 日本の立ち位置を考える [編]明石康 [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 »

書評:神島裕子『マーサ・ヌスバウム 人間性涵養の哲学』中央公論新社、2013年。

101


神島裕子『マーサ・ヌスバウム 人間性涵養の哲学』中公選書、読了。アリストテレス研究からスタートし、貧困や女性などへの差別へ視野を広げた気鋭の哲学者ヌスバウム。本書は彼女の半生と思想(ケイパビリティ・アプローチ/政治哲学/フェミニズム/新しいコスモポリタニズム)を明らかにする。

本書の白眉は第四章「書評家ヌスバウム フェミニズム文脈のなかで」。国際関係論から人間へ注目する中でのバトラー批判とスピヴァクとのやりとりだ。彼女の知的誠実さをかいま見ると共に、リベラリズム再構築への真摯さが感じられる。

巻末にはインタビューを収録。「私は哲学に人生の多くを費やしていますが、私の人生における愛、友情、美しさ、音楽といったものすべてが私の哲学に反映されているのです」。人柄を知る上でも貴重な資料。本書は格好の水先案内人。

(帯)「人生の豊かさを取り戻す 現代を代表する哲学者は、人間と社会をどう捉えているのか。新アリストテレス主義、政治的リベラリズム、コスモポリタニズムという三つの軸からその思想の内実に迫る」。

[http://www.chuko.co.jp/zenshu/2013/09/110017.html:title]


Resize1725

マーサ・ヌスバウム - 人間性涵養の哲学 (中公選書)
神島 裕子
中央公論新社
売り上げランキング: 102,574

|

« 覚え書:「ルポ 虐待―大阪二児置き去り死事件 [著]杉山春 [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「連続シンポジウム 日本の立ち位置を考える [編]明石康 [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 »

書評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/451663/53883461

この記事へのトラックバック一覧です: 書評:神島裕子『マーサ・ヌスバウム 人間性涵養の哲学』中央公論新社、2013年。:

« 覚え書:「ルポ 虐待―大阪二児置き去り死事件 [著]杉山春 [評者]水無田気流(詩人・社会学者)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 | トップページ | 覚え書:「連続シンポジウム 日本の立ち位置を考える [編]明石康 [評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)」、『朝日新聞』2013年11月03日(日)付。 »