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覚え書:「書評:ブリティッシュ・ロック 林 浩平 著」、『東京新聞』2013年11月17日(日)付。

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ブリティッシュ・ロック 林 浩平 著

2013年11月17日

◆思想・哲学と響き合う
[評者]土佐有明=ライター
 一九六〇~七○年代のロックを巡る評論には既にいくつかの類型が存在するが、思想・哲学とロックの関連性をここまで徹底して掘り下げるスタイルは珍しい。詩人で文芸評論家の著者が、主に英国のプログレッシヴ・ロックやハード・ロック、ヘヴィ・メタルについて評した本書には、ハイデガーやショーペンハウアーやアガンベンやロラン・バルトの名前が並び、彼らの思考とロックがいかに底流で深く響き合っているかが語られる。
 例えば、ロックのエイトビートに全身を揺り動かされる体験は、ニーチェのいう<ディオニュスソス的陶酔>にも似ていると言う。また、レッド・ツェッペリンの昂揚(こうよう)感や崇高感を前面に打ち出したサウンドは、同じくニーチェが提示した<悲劇>の概念を想(おも)わせるとも記す。他にも、シュタイナーやグルジェフの神秘主義思想にロックの精神との共通性を見いだしたり、ボードレールや萩原朔太郎の詩を読み解きながら、ロックの深層に迫ってみたりもする。
 評者は、ロックとは、聴く前と聴いた後で違う自分になれる音楽だと思っている。そして、ロック評論もまたそうあるべきだろう。本書を読んだ後でキング・クリムゾンやブライアン・イーノを聴くと、偉大なる哲学者や文学者の存在が脳裏をよぎる。そう、これは読んだ後で<違う自分>になれる本なのだ。
(講談社選書メチエ・1680円)
 はやし・こうへい 1954年生まれ。詩人・文芸評論家。著書『テクストの思考』。
◆もう1冊 
 中山康樹著『誰も知らなかったビートルズとストーンズ』(双葉新書)。英国ロック最大のスターバンドの関係秘話。
    --「書評:ブリティッシュ・ロック 林 浩平 著」、『東京新聞』2013年11月17日(日)付。

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[http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2013111702000162.html:title]


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