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覚え書:「今週の本棚・新刊:『首里城への坂道 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』=与那原恵・著」、『毎日新聞』2013年12月01日(日)付。

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今週の本棚・新刊:『首里城への坂道 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』=与那原恵・著
毎日新聞 2013年12月01日 東京朝刊

 (筑摩書房・3045円)

 琉球王国崩壊の後、荒れ放題だった首里城は、大正時代、神社建設のため取り壊されようとしていた。それを救った染織家で沖縄文化研究者、鎌倉芳太郎(1898-1983年)の評伝である。首里城は沖縄戦で焼失したが、平成の再建でも鎌倉による建物の装飾や塗色についての資料が大いに役立ったという。

 鎌倉は、東京で絵画を学び図画教師として沖縄の女学校へ赴任。現地の文化の豊かさに魅了されて、新聞人の末吉麦門冬(ばくもんとう)らの知遇を得た。こうして幾多の文化財や民俗を調査し、特に収集した紅型(びんがた)(染織品)の型紙は、戦後、沖縄の人々が復興させる際の参考となった。鎌倉が残した写真や研究ノートなどの資料群は、国の重要文化財に指定されている。

 本人の活動分野の広さゆえ、本書は壮大な群像劇でもある。鎌倉の説得で首里城取り壊しを差し止めさせた建築家の伊東忠太、沖縄学の父、伊波普猷(いはふゆう)ら、沖縄と本土のさまざまに魅力的な人々が登場する。本土の誰よりも沖縄文化に向き合った鎌倉は、晩年、自らを「本土からの旅人」と言い切った。今の軽薄な「絆」と対照的な「連帯」のあり方をも考えさせられる本だ。(生)
    --「今週の本棚・新刊:『首里城への坂道 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』=与那原恵・著」、『毎日新聞』2013年12月01日(日)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20131201ddm015070031000c.html:title]

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