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覚え書:「特定秘密保護法に言いたい:国家間の本質、描写困難に--ノンフィクション作家・西牟田靖さん」、『毎日新聞』2013年12月27日(金)付。


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特定秘密保護法に言いたい:国家間の本質、描写困難に--ノンフィクション作家・西牟田靖さん
毎日新聞 2013年12月27日 東京朝刊


 ◇西牟田靖さん(43)

 日本の国境地域や、日本がかつて領土としていたアジア、太平洋地域を回り「ニッポンの国境」など、日本の足跡をたどる著作を発表してきた。

 30歳のころ、北海道を原付きバイクで回った時、対岸にサハリン(樺太)が見えた。近くなのに、すぐには行けない土地が気になったのが取材のきっかけだ。

 たとえば、尖閣諸島の一つで、今も個人所有のままの久場島(くばしま)(沖縄県石垣市)を調べたことがある。在日米軍の射爆場とされており、情報公開請求したが、米軍と地主との契約書などの基本情報でさえ、プライバシーや安全保障上の理由で大部分が非開示にされた。部分開示された書類に添付された土地の登記簿も、地番や所有者名が黒塗りだった。

 契約書は本土復帰前の琉球政府時代には明らかにされていた。秘密にすべきだとは思えないし、そうした事実が開示されないと物事を深くえぐって描くことは難しい。

 特定秘密保護法ができた。政府は「一般の人には直接関係がない」と言うが、公務員が萎縮すれば、じわじわと影響が出るだろう。また、ノンフィクションの取材がより困難になるのは間違いない。

 国境地域の取材の際は、悩んだ末に通常なら認められない方法を取らざるを得ない場合もある。社会にそうした行為を許容しない空気が強まるかもしれない。その結果、国同士の問題に潜むからくりや本質が描かれず、埋もれてしまうことを恐れている。【聞き手・青島顕】=随時掲載

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 ■人物略歴

 ◇にしむた・やすし

 1970年生まれ。「僕の見た『大日本帝国』」で注目を集める。「<日本國>から来た日本人」を今月出版した。
    --「特定秘密保護法に言いたい:国家間の本質、描写困難に--ノンフィクション作家・西牟田靖さん」、『毎日新聞』2013年12月27日(金)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20131227ddm041010117000c.html:title]

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