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書評:大塚ひかり『本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人』新潮社、2014年。

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大塚ひかり『本当はひどかった昔の日本』新潮社、読了。「昔は良かった」と誰もが言うが、本当に昔の日本は良かったのか。本書は古典を材料にその内実をユーモアに検証する。「古典ってワイドショーだったんですね!」(帯)。昔は良かったwとは大嘘。 


『源氏物語』、『うつほ物語』、『日本霊異記』、『古事記』、『枕草子』、『宇治拾遺物語』等々古典中の古典を取り上げ「ひどかった昔の日本」を浮かび上がらせる。「捨て子」、「夜泣き」、「貧困ビジネス」、「妊婦いじめ」、「虐待」、「ストーカー殺人」、「毒親」、「動物虐待」……ワイドショーの「ネタ」は新しくもない。

「昔の日本はよかった」という主張は常に「今の若い連中は」という当てこすりがワンセット。日本を取り戻す? 取り戻すまでもないのが実情で、本書を読んで「現代に生まれて良かった」とすら覚える。懐古趣味の胡散臭さをテクストから痛罵する好著。

[http://www.shinchosha.co.jp/book/335091/:title]

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本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人
大塚 ひかり
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