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覚え書:「ひと:丸山健二さん=古典的名作を超訳」、『毎日新聞』2014年01月30日(木)付。

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ひと:丸山健二さん=古典的名作を超訳
毎日新聞 2014年01月30日 東京朝刊

(写真キャプション)
長野県生まれ。23歳1カ月の芥川賞受賞は現在も男性最年少。昨夏、丸山健二文学賞を創設し自ら選考に当たる。

 ◇丸山健二(まるやま・けんじ)さん(70)

 自身の「人生の一冊」、メルビルの「白鯨」を“超訳”し、「白鯨物語」(真人堂)として発表した。19世紀の古典的名作を、大胆にも書き換えている。「いわば名曲のカバー、リメークです。アレンジを加えて俺の歌唱力で歌う。元の物語、つまりメロディーはしっかりしています。原作の方がいいと言われたら、俺の負けですね」

 「白鯨」は、青年イシュメールが捕鯨船に乗り、エイハブ船長らと共に白いクジラを追うストーリー。自然と人間、神と個人の関係性など、幾重にも読み解きが可能な海洋文学の大作だ。

 中学2年の夏、初めて読んだ時の衝撃は今も忘れられないという。既に多く日本文学に接していたが「これが文学だ」と開眼した。ダイナミックな海の世界に憧れ、船の通信士になるため電波高専にも進学した。その後小説家になって、幾度か読み返すうち「違和感を覚えていったんですよ。そこに超訳の話があって、やりますって」。

 評価を高めたとされる捕鯨に関するうんちくはすべて削った。滑らかに物語に織り込まれていないためだ。逆に書き足したところも数知れない。改行を繰り返し、小気味いいリズムで言葉を連ねていく語り口は「丸山節」そのものになっている。

 「ほれた女だから見ないふりをしてきたけど、いろいろ欠点が分かった。もう『白鯨』は卒業です」。郷里の長野で執筆活動に打ち込む孤高の作家は表情をふっと緩めた。<文と写真・棚部秀行>

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 ■人物略歴

 長野県生まれ。23歳1カ月の芥川賞受賞は現在も男性最年少。昨夏、丸山健二文学賞を創設し自ら選考に当たる。
    --「ひと:丸山健二さん=古典的名作を超訳」、『毎日新聞』2014年01月30日(木)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20140130ddm008070164000c.html:title]

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