« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『食彩の文学事典』=重金敦之・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。 | トップページ | 日記:「憲法自体が“憲法違反の存在”」とはこれいかに »

覚え書:「今週の本棚・新刊:『戦犯の孫 「日本人」はいかに裁かれてきたか』=林英一・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。


201_2

-----

今週の本棚・新刊:『戦犯の孫 「日本人」はいかに裁かれてきたか』=林英一・著
毎日新聞 2014年03月02日 東京朝刊

 (新潮新書・735円)

 70年近く前、「大日本帝国」は第二次世界大戦で敗北し瓦解(がかい)した。アメリカなど戦勝国が行った極東国際軍事裁判(東京裁判)により28人が「A級戦犯」として裁かれた。著者はそのうち4人の遺族を追いかけ、戦争の悲劇が昔話ではなく、未完であることを明らかにしている。

 2章構成。第1章で、陸軍出身の東条英機と土肥原賢二、そして外交官の広田弘毅、東郷茂徳の孫たちが取り上げられる。家にあった昭和天皇の写真を、アメリカの映画スターの写真に貼り替えた者。祖父の顕彰に奔走した者。祖父が靖国神社に合祀(ごうし)されていることに違和感を訴える者。あの戦争を、あるいは祖父をどう評価するかはさまざまだ。しかし「戦犯」を祖父に持つことが、人生を動かしている点では共通している。

 第2章ではアジア各地で戦犯とされた人たちの戦後を追いかけている。インドネシアなどでの「残留日本兵」の研究で名を上げた、著者ならではの仕事であり、これも読み応えがある。欲を言えば、第1章を拡大して別の「A級戦犯」や、A級戦犯容疑で拘束されながら訴追されなかった「準A級戦犯容疑者」の孫たちの戦後を読みたいところだ。(栗)
    --「今週の本棚・新刊:『戦犯の孫 「日本人」はいかに裁かれてきたか』=林英一・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。

-----


[http://mainichi.jp/shimen/news/20140302ddm015070036000c.html:title]

Resize0357

戦犯の孫: 「日本人」はいかに裁かれてきたか (新潮新書)
林 英一
新潮社
売り上げランキング: 4,688

|

« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『食彩の文学事典』=重金敦之・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。 | トップページ | 日記:「憲法自体が“憲法違反の存在”」とはこれいかに »

覚え書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/451663/55208207

この記事へのトラックバック一覧です: 覚え書:「今週の本棚・新刊:『戦犯の孫 「日本人」はいかに裁かれてきたか』=林英一・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。:

« 覚え書:「今週の本棚・新刊:『食彩の文学事典』=重金敦之・著」、『毎日新聞』2014年03月02日(日)付。 | トップページ | 日記:「憲法自体が“憲法違反の存在”」とはこれいかに »