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覚え書:「今週の本棚・新刊:『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』=浦久俊彦・著」、『毎日新聞』2014年03月09日(日)付。


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今週の本棚・新刊:『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』=浦久俊彦・著
毎日新聞 2014年03月09日 東京朝刊

 (新潮新書・756円)

 19世紀、華麗なピアノ演奏で欧州を席巻したフランツ・リスト。数多くの名曲を手がけたにもかかわらず、日本での人気や評価は同時代のショパンに遠く及ばない。

 昨年、村上春樹の小説『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が出版され、リストのピアノ曲集「巡礼の年」が注目された。しかし、その中の傑作「ダンテを読んで」が、ショパンの「英雄ポロネーズ」ほど一般から支持されているとは言い難い。関連本も多くなく、コンパクトな新書判の本書は貴重な一冊だ。

 著者は「フランツ・リストは十九世紀の文化現象そのもの」と定義。フランス革命後、主流となった「ブルジョワ的価値観」が、音楽を「もの」(=商品)にして、音楽の官能的誘惑に服従する「奴隷的聴衆」を生んだと力説する。

 ビートルズのライブのように、気を失う女性もいたリストの演奏会。人気を支えたのは、この新たな聴衆層だったという。作曲家としてリストは交響詩など、音楽の地平線を広げた。が、今でもヴィルトゥオーゾの側面から語られることが多いのは、我々が19世紀的聴衆から抜け出せていない証左なのだろう。(広)
    --「今週の本棚・新刊:『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』=浦久俊彦・著」、『毎日新聞』2014年03月09日(日)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20140309ddm015070010000c.html:title]

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