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覚え書:「再生への提言:東日本大震災3年 再生エネ導入加速を=ベルリン自由大教授、ミランダ・シュラーズ氏」、『毎日新聞』2014年03月13日(木)付。


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再生への提言:東日本大震災3年 再生エネ導入加速を=ベルリン自由大教授、ミランダ・シュラーズ氏
毎日新聞 2014年03月13日 東京朝刊


 ◇ミランダ・シュラーズ(Miranda Schreurs)氏

 今の日本政府のエネルギー政策の方向性は、チェルノブイリ原発事故(1986年)直後の西ドイツに似ている。当時、西独政府は原発の安全性を高めた上で稼働継続を決め、再生可能エネルギー(再生エネ)も少しずつ増やしていくことにした。脱原発が法制化されたのは、緑の党も参加したシュレーダー連立政権時(2001年)だ。草の根レベルで再生エネの研究や導入が広がり、20年以上かけて「原発なしでもやれる」という共通認識ができた。

 日本では長年、「原発こそが日本の将来を支える」と信じていた人が多く、今も「脱原発」は総意ではない。だが再生エネ技術が格段に向上したことなどで、期待や信頼が高まり、福島第1原発事故後、ドイツの何倍も早く再生エネを導入できる可能性がある。今後の技術革新でコストも安くなるだろう。

 一方、原発は、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の建設費用などを考えると、経済合理性がない。原発にかけている政府予算を再生エネなど他のエネルギーなどに回し、独自の技術開発を進めなければ、日本はこの先、エネルギー分野で世界の主要プレーヤーになれないだろう。

 国民のために合理的にお金を使うという意味で、除染の進め方についても改めて議論すべきだ。私は福島県に何度も行き、専門家とも議論しているが、すべての地域で計画通りに放射線量を下げるのは不可能だと思う。除染にかかるコストは、新しい都市を建設できるぐらい莫大(ばくだい)だ。故郷に戻れない、戻りたくないと考える人も多くなってきていると思われる。帰還か否かの選択を迫るのではなく、故郷に帰る代わりに、どんな最良の選択肢を提供できるかを国全体で考えるときだ。

 避難している方々と私は何回も話をし、その苦労を目の当たりにした。仮設住宅に住む高齢者に、この生活をこれ以上続けさせていいのかと疑問に思う。東日本大震災と原発事故は危機だが、日本や福島の将来を変えるきっかけにもなる。子供たちのために良い未来を作るチャンスにしてほしい。【聞き手・大場あい】=つづく

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 ■人物略歴

 米国出身。専門は環境政策。2011年に独政府「安全なエネルギー供給のための倫理委員会」委員。50歳。
    --「再生への提言:東日本大震災3年 再生エネ導入加速を=ベルリン自由大教授、ミランダ・シュラーズ氏」、『毎日新聞』2014年03月13日(木)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20140313ddm003040034000c.html:title]

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