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覚え書:「経済観測 仕事は尊厳=気仙沼ニッティング代表取締役・御手洗瑞子」、『毎日新聞』2014年03月27日(木)付。

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経済観測
仕事は尊厳
気仙沼ニッティング代表取締役 御手洗瑞子

 2012年1月。スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムに参加する機会に恵まれました。この年設定されていた四つのテーマのうちの一つが「成長と雇用」で、このテーマに関するセッションは特に人気でした。
 議論を聞き改めて認識したのは、雇用不足は先進国のみならず世界中で起こっているということ。日本にいると、雇用が人件費の安い国に流出しているという側面に注目しがちですが。新興国や途上国でも雇用不足は申告であり、その背景には希望職種と求人のミスマッチなどが指摘されます。また、企業が生産性向上を追求していく中で、必要とされる仕事の数そのものが減っていく、ということもあるのでしょう。ある国際機関の代表の「人が時間をかけて作った商品が市場で評価されるようにならないと、雇用不足は解決しない」との言葉は本質を突いたものであったと思います。
 こうした議論の中で繰り返し出てきた言葉があります。それは、「人間にとって仕事は、尊厳の源である」というもの。この会議に参加する直前まで、私は東北の被災地におり、まさに「仕事がない状況とは、ときに人の自信や誇りを奪う」ということを痛感していました。失業保険や支援で暮らせるからよいというものではなく、人が健全でいるためには「仕事をし、役に立っている実感」が必要なのだと。
 東北の被災地では今、「人が手をかけて付加価値を高めた、市場で評価される商品をつくろう」という動きがあります。弊社もそれを目指しており、働く人が誇りを持てる仕事をつくりたいと思っています。もし東北で、日本で、それができたら、人件費の高い国であるからこそ、世界にとって勇気の出るモデルになるのではないでしょうか。
    --「経済観測 仕事は尊厳=気仙沼ニッティング代表取締役・御手洗瑞子」、『毎日新聞』2014年03月27日(木)付。

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