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覚え書:「今週の本棚・新刊:『人間の尊厳 いま、この世界の片隅で』=林典子・著」、『毎日新聞』2014年04月06日(日)付。


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今週の本棚・新刊:『人間の尊厳 いま、この世界の片隅で』=林典子・著
毎日新聞 2014年04月06日 東京朝刊

 (岩波新書・1123円)

 写真ジャーナリズムの祭典「ビザ・プール・リマージュ」で「ビザ・ドール(金賞)」に輝いた若き女性フォトジャーナリストが歩んできた全記録である。併せて掲載した数々の写真からも彼女の目覚ましい成長ぶりがうかがえる。

 彼女が追うのは権力者や著名人ではない。エイズに母子感染しているカンボジアの少年や、男から硫酸をかけられて顔を焼かれたパキスタンの女性、誘拐されて結婚するよう求められるキルギスの女性など、「世界の片隅で」理不尽な貧困や差別に苦しむ人々だ。

 報道する人間が常にぶつかる問題だが、彼女も取材対象との距離の取り方に苦悩する。結婚を嫌がる女性を救うべきか迷い、報道の立場を超えて介入を決意する。怒りや悔しさを共有する真摯(しんし)な姿勢は、「寄り添う」などという言葉では言い表せない重みがある。

 本書は東日本大震災、福島第1原発事故の被災地ルポに一章を割くが、他の章と違和感がない。「人間の尊厳」が脅かされる現実がある。ヘイトスピーチや秘密保護法など圧迫感が強まる今の日本を彼女がどう切り取るのか気になった。(日)
    --「今週の本棚・新刊:『人間の尊厳 いま、この世界の片隅で』=林典子・著」、『毎日新聞』2014年04月06日(日)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20140406ddm015070047000c.html:title]

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