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覚え書:「今週の本棚・新刊:『天皇と葬儀 日本人の死生観』=井上亮・著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

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今週の本棚・新刊:『天皇と葬儀 日本人の死生観』=井上亮・著
毎日新聞 2014年04月13日 東京朝刊

 (新潮選書・1728円)

 天皇、皇后両陛下の葬儀についての要望が昨年11月、明らかになった。陵の敷地面積を小さくし、400年以上途絶えていた火葬を復活させることなどが関心を集めた。一方で著者によれば、天皇の葬儀の通史は見当たらないという。歴史ファンにとってはありがたい一冊だ。

 持統から昭和まで天皇88人のうち火葬と土葬は半数ずつという。火葬は「少数派」ではない。また歴代天皇陵のほとんどは、尊皇思想が高まった幕末から明治にかけて特定されたという。「万世一系の皇室」を国際社会での看板にしたい明治政府としては、天皇陵がどこか分からないままでは具合が悪かった。

 多くの陵墓で被葬者は学術的に実証されていない。実在しなかったであろう神武天皇らの存在を信じるか、信じるふりをして国の歴史を編んでいた、大日本帝国らしい話だ。現代でも天皇以外の墓を天皇のものとして祭祀(さいし)を行っている可能性もある。帝国の名残というべきか。

 著者は「富田メモ」の存在を報道し、新聞協会賞に輝いた日経新聞記者。入社3年目だった昭和天皇の大量吐血から「大喪の礼」に至るメディアの舞台裏も伝える。(栗) 
    --「今週の本棚・新刊:『天皇と葬儀 日本人の死生観』=井上亮・著」、『毎日新聞』2014年04月13日(日)付。

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[http://mainichi.jp/shimen/news/20140413ddm015070030000c.html:title]

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