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書評:自由人権協会編『改憲問題Q&A』岩波ブックレット、2014年。


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自由人権協会編『改憲問題Q&A』岩波ブックレット、読了。「私はこれまでの人生で『憲法』のお世話になったことはないように思います。憲法は何のためにあるのですか?」「自衛隊を軍隊として憲法で認めることの何が問題なのでしょうか?」 本書は14の素朴な問いから、改憲問題をじっくり考える一冊。

改憲のたたき台と目される自民党改憲案の何が問題か。憲法と人権について根本的に理解が間違っていること、集団的自衛権の危険性を隠していること、現行憲法の改正手続きの硬性という嘘という4つ。改憲案は民主主義国家でいう憲法ではない。

現行憲法の理念は突如出現したのでなく「人類の人権を求める長い歴史と当時の世界が到達した英知を取り込んで、日本を滅びる瀬戸際にまで追い込んだ言論の封殺と軍部の暴走の歴史への強烈な反省をもとに、新たな主権者となった当時の国民が獲得した成果」。

改憲の「気分」のみ先行し、根本的な理解をないがしろにすることは、人権の歴史に学ぶことなく、権力者によって都合の良い装置へと改悪させることにほかならない。本書は戦後日本の繁栄の根拠となった憲法の価値を再確認できる一冊。 


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改憲問題Q&A (岩波ブックレット)

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